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秩序ある共生へ 外国人受け入れを質す

2026.05.25 22:06(3か月前) ブログ国会質疑 |里見りゅうじ(里見隆治)

行政監視委員会で、外国人の受け入れについて質問。
昨年より外国人排除や、共生より秩序を重んずる意見が増えている一方で、地方自治体や企業・業界が外国人受け入れにさらに熱心になっていることの違和感に言及。
このギャップは、企業や自治体が外国人を受け入れた後の生活・教育環境が整備されず、地域の住民と外国人との軋轢が生じてしまうからではないかと指摘。

林芳正総務大臣には、「秩序」と「共生」を両立するために、地方自治体の生活環境作りを精力的に促すよう要請。

松本洋平文部科学大臣には、先般、外国人向けの日本語能力試験の受験申込が締切前に打ち切られ混乱した事案を受けて、現行の外国人受け入れの基盤となっている試験の仕組みがあまりに脆弱であることを追及、改善を求めました。

本日の質疑の動画をUPしました。
是非ご覧下さい。

概要欄から興味のある質問のみの視聴も可能です。

議事録

第221回国会 参議院 行政監視委員会 第3号 令和8年5月25日

里見隆治君 公明党の里見隆治でございます。
 質問の機会ありがとうございます。早速質問に入ります。
 昨年、この行政監視委員会、またこれに続きます本会議におきまして取り上げましたのが、日本を出国し長期間日本に戻らない場合に、住民税は翌年の支払となります、納付となりますので、その翌年払うべき住民税が未納となりやすい問題、特に一定期間日本で就労して帰国する外国人労働者に住民税未納のケースが多いということを指摘し、その解決を求めてまいりました。
 総務省にその後の対応状況についてお伺いしたいと思います。
 政府は、先般、育成就労、特定技能の合計百二十三万一千九百人の上限を示しておりますけれども、このことは、所得税、住民税などの納税者数の増加、今後の増加を意味するものでありまして、これに伴って、これが徴収できなかった場合、その分の未納額の増加ということにつながりかねないということであります。帰国者の翌年分の住民税未納がこのまま放置されますと、先ほどの上限人数を受け入れますと、その所得の金額の規模にもよりますけれども、百から二百億程度の規模の未納額にもなり得るのではないかというふうに推計しております。その納付適正化を進めることが、外国人の中長期滞在への日本人の理解にもつながり、外国人との秩序ある共生にもつながるものと考えます。
 そこで、本件の昨年以来の総務省における検討状況について、また、この問題を解決すべく更に検討を進めていただきたいと考えますけれども、総務省にお伺いいたします。

政府参考人(寺崎秀俊君) お答え申し上げます。
 昨年の里見委員からの御指摘を踏まえまして、総務省では、地方団体に対し、出国者に係る個人住民税の滞納状況や出国者の適切な納税に向けた取組状況について調査を実施したところでございます。
 この滞納額につきましては、地方団体によりましては、国籍で区分して管理していないなどの理由から、外国人に係る滞納状況等を抽出することができない場合もございましたが、回答が得られた団体のみの集計結果でございますと、令和六年度個人住民税に係る調定額に対する滞納額の割合は、納税義務者全体について約〇・八%、出国者について約五%、出国者のうち外国人について言いますと約一九%という結果でございました。
 また、調査で報告ございました地方団体における取組事例につきまして御紹介申し上げますと、外国人を多く雇用される事業者への訪問等による個別の協力依頼、賦課決定前でありましても仮計算した税額等による予納の求めなどございまして、こうした取組事例につきまして、地方団体の徴収実務の参考となるよう、昨年度末に周知を行ったところでございます。
 また、今年一月に取りまとめられました外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策では、在留管理の適正化に向けて、マイナンバー等を活用した地方税の課税情報等の情報連携等によりまして、在留審査や未納がある場合の納付勧奨に活用する仕組みを検討することとされておりまして、総務省としても、関係省庁と連携して、必要な対応をしっかり行ってまいりたいと考えております。

里見隆治君 今の御答弁で、全体の出国者では滞納額の割合が約五%、そしてそのうちの外国人が一九%と、これ四倍近い数字なわけですから、当然、この外国人について着目をし、その対応するべきだと思います。様々な呼びかけというレベルではなく、既に総合的対応策で情報連携、このシステムの構築ということも検討課題になっているということですから、これはしっかり呼びかけて、何かやってくれれば得ということではなく、公平性というものが、外国人の間でも公平性重要ですし、また特に日本人との兼ね合いで、この公平性を担保することが共生への理解につながるという観点で、是非更なる検討をよろしくお願いいたします。
 この件、林大臣におかれても、是非リーダーシップを持って積極的に進めていただきたいと思います。
 大臣にはまた全体の件と併せて御答弁いただきたいと思いますけれども、今日は、お手元に五月二十五日付けの、失礼しました、五月二十八日付けの東京新聞の外国人確保に覚書四割という見出しの記事を配付させていただいております。
 四十七都道府県と二十の政令指定都市の四割超が複数の国と地域と覚書を結び、相手国から地元企業などに安定的な人材確保を目指しているという記事であります。この記事から、当然、地元自治体また企業には海外からの人材確保への期待が更に高まる傾向があると、そのように読み取れます。
 一方で、この一年余り、様々な報道またメディアによりますと、むしろ外国人の排斥、また共生より秩序を重視するというような意見が一定のメディアでも聞こえてまいります。
 私、一方で受入れの熱が上がっている、一方でこの排除あるいは秩序というものが広がっている、このギャップは一体何なんだろうかということを考えますと、まさに自治体という視点で考えるならば、受入れの方に熱を上げていても、その受け入れた後の体制整備、自治体における環境整備、また在留管理と、こうしたものをしっかりしない、その場合に国民の、住民の皆さんとのあつれきというものが生じてしまうんじゃないかと。このギャップを埋めるということが非常に政府として、取組として重要だと思います。この間の総合的対応策でもその点掲げていただいているとは思いますけれども、そうした目線に立って是非外国人の受入れの対応を進めていただきたいと思います。
 私、この点で、林大臣には、特に積極的に進めておられる自治体、これをしっかり後押しするような施策をリーダーシップを持って進めていただきたいと思いますけれども、大臣のお考えを教えていただきたいと思います。

国務大臣(林芳正君) この地方自治体におけます環境整備の取組への支援、これについても、今委員からお触れいただきましたこの総合的対応策の下でしっかり行っていくということにしております。
 具体的に少し申し上げますと、先ほど話題になりました地方税の適切な納付を含む日本の制度、これらを学習するための生活オリエンテーション、それから地域社会のルールの習熟に必要な日本語指導、こういうことについて事例集を作成するなどして、積極的に全国的な周知、横展開を図るとともに、地方財政措置も講じておりまして、今後とも、それぞれの地方自治体の声よく聞きながら、関係省庁と連携いたしまして、その取組をしっかり後支えしていきたいと思っております。

里見隆治君 ありがとうございます。
 様々な分野の取組あろうかと思いますけど、今日、これから後も日本語教育について取り上げますが、これ、就労であれば事業者、企業がある一定程度は取り組むと。また、留学、学生等であれば学校が取り組むと。
 しかしながら、先ほど御家族という、子弟という話もありましたけれども、生活者という視点ですと、これが薄く広く、なかなか主体者として主体的に日本語教育をやろうという人が現れないと。どちらかというと、これまでであればNPOやボランティアなど頼みということになりかねない。
 また、下手をすると、就労現場でも、就労の現場では本当に最低限の日本語教育だけして、あとは地域で、地元でやってくださいと。それじゃ、私は、この受入れというのがなかなかうまく秩序ある共生ということで成り立たないと。その意味では、最後のとりでという意味では、やはり自治体の重要性ということがありますので、是非お取組をいただきたいと思います。
 総務大臣におかれては、委員長にお取り計らいいただき、御退席いただいて結構でございます。

委員長(芳賀道也君) 総務大臣は御退席いただいて結構です。

里見隆治君 続きまして、文部科学大臣、松本大臣にお伺いをしたいと思います。
 今の日本語教育の件でありますが、これはもう既に報道もされておりますが、本年七月実施の日本語能力試験、JLPTの申込みが当初より十日以上前倒しで締め切られてしまったと。その結果、受験を予定していた方が試験の受験ができなくなってしまうという事態が発生しております。
 このJLPTという試験ですが、これまで、よくちまたに言われているN4、N3、N2などの日本語のレベルを評価する試験でありまして、現在の外国人の受入れ制度である技能実習、特定技能、また留学生の在留資格を取得、継続する上でなくてはならない試験であります。
 その実施機関であります日本国際教育支援協会は、過去に所管していた文部科学省が現在直接所管していないと、すなわち直接的に指導監督する部署がないということでありまして、そのために、なかなか、この受入れを締め切ってしまった、申込みを締め切ってしまったということについて、私、政府に申し上げようとしたら、なかなかこれを指導できるところがないというような有様でありました。
 これは、所管が外務省だったり文科省だったり、あるいは司令塔である内閣官房、また入管、様々だと思いますけれども、是非、松本文部科学大臣におかれては、日本語の教育の社会的インフラを整備するという立場から、二度とこうしたことが起こらないよう、関係省庁とも是非連携を進め、リードいただきたいと考えますが、いかがでしょうか。

国務大臣(松本洋平君) 今委員から御紹介をいただきましたように、二〇二六年第一回日本語能力試験におきまして、当初の申込期限が今年の四月七日とされていたところでありますけれども、三月二十七日九時の時点で試験の申込み、N3とN4の試験の申込みが締め切られていたということであります。
 その理由についてでありますが、日本語能力試験の国内での実施を担っております公益財団法人日本国際教育支援協会に対しまして、関係省庁と連携をいたしまして確認をしたところ、募集開始から過去の申込者数を大きく上回る応募がありまして、試験会場の確保が困難であったとの説明を受けているところであります。
 本試験の申込みが締め切られたことによりまして、受験生の受験機会が失われてしまったということは誠に遺憾である、そのように考えているところであります。
 我々といたしましても、日本語を母語としない日本語学習者の日本語能力を測る機会の確保、これは大変重要であると考えているところでありまして、文部科学省として、協会に確認した内容を踏まえまして、今後の改善に向けまして、協会や関係省庁とも連携しながら対応を検討してまいりたいと存じます。
 今委員からおっしゃっていただいたように、この件、しっかり我々といたしましても、どういう対応ができるのか、しっかり対応して、検討し対応してまいりたい、そのように考えております。

里見隆治君 今大臣答弁されたとおり、これ、受験生にとっても非常に不都合な大変な事態なんですけれども、その受験をし、そして日本語のレベルを証明し、それを受けて入学をしようとしていた学校、関係者、あるいはその在留資格を基に就労しようとしていた事業所、企業、これらにも大きく影響するわけですね。
 これは後ほど入管庁にも様々質問しますけれども、この入管も、あるいはこの外国人受入れそのものが、今、日本語の能力に応じて、それをベースにして成り立っているわけですから、この日本語の試験が、私も、JLPTのみならず、今様々な試験開発中だと聞いておりますけど、今一番メジャーであるこのJLPTの試験がこうした脆弱な体制ということは、私は、この脆弱な体制の上に今の外国人の受入れが成り立っているというのは非常に危うい状況だと。先ほど総務大臣にも申し上げましたけれども、こうした脆弱な体制が日本人からの外国人の受入れの不信感を生む、生みかねないという、またあるいは、外国から来られる外国人の皆さんに対して、本当に日本は大丈夫なんだろうかと、そうした不信感を生んでしまっては元も子もありません。
 是非、文部科学大臣におかれてはリーダーシップを発揮いただきたいということをお願いし、また、文科大臣におかれても、委員長お計らいの下、御退席いただいて結構ですので、御指示いただければと思います。

委員長(芳賀道也君) 松本文部科学大臣、御退席いただいて結構です。ありがとうございました。

里見隆治君 済みません、もう時間もなくなりましたので、入管庁には様々なことをお伺いしようと思いましたが、今の日本語教育の関係で、これ、四月十二日の日経新聞の報道によりますと、特に、これはほかの留学生でもそうなんですが、週二十八時間の資格外活動、この許可の方法について、現行の入国時一括許可ではなくて、入管が個別に審査する方式に切り替えるのではないかと、そんな検討があるということであります。
 これ、まだ入管で検討中だと思いますけれども、もちろん法律にのっとってしっかりと資格外活動を制約していく、このことも大事ですが、今や日本人でさえも、地方から出てきて東京で大学、また専門学校で学ぶのにアルバイトをするのは通例でありまして、これを極度に外国人だけ一定制約を掛けさせる、あるいは学校側にその管理について一定以上の負担を掛けさせるということについては、私は非常に慎重にあるべきだというふうに思っております。
 入管庁について、この点についての見識、また見解、また今後の対応方針についてお伺いいたします。

政府参考人(内藤惣一郎君) お答え申し上げます。
 委員御指摘の報道については承知しているところでございまして、当庁といたしましては、留学生の資格外活動許可の適正な運用を図るため、その実態等を踏まえつつ、資格外活動許可及びその管理の在り方につきまして検討し実行に移しているところでございますが、御指摘の許可方式の変更につきましては、委員御指摘のとおり、現時点においては具体的方向性を説明できる段階にはないということでございます。
 なお、留学生に関しましては、資格外活動につきまして一定の規制を必要とするような状況も生じてはおります。ただ、当庁といたしましては、引き続き、留学生の資格外活動許可の適正な運用を図るための方策を検討し実行してまいる上では、委員御指摘の観点にも配慮しながら適切に検討を進めてまいりたい、このように考えております。

里見隆治君 もちろん、適正な法律にのっとってということが重要であります。したがって、慎重に御議論いただきたいということと、一方、これ日本語学校も二十四時間付添いで管理しているわけじゃないですから、日本語学校の管理が行き届かないところで起こった場合どうするのかというところについて、過度に学校側に責任が及ぶことがないよう、そうした点についても十分な検討をお願いし、私からの質問とさせていただきます。
 以上で終わります。ありがとうございました。

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