在宅歯科への支援訴え
ケア充実へ里見氏
24日の参院決算委員会で公明党の里見隆治氏は、健康寿命の延伸や医療費の適正化に向け、全身の健康増進につながる「歯と口の健康づくり」の充実を訴えた。
里見氏は、80歳で20本以上の歯を残す「8020運動」の達成者増加に伴い、高齢者の歯周病も増えていると指摘。食べ物をかみ砕く、飲み込むなど口腔機能の回復を主体とした治療の需要が増すとの見込みも踏まえて、口腔ケアに対する政府の認識をただした。
塩崎恭久厚生労働相は、口腔ケアが誤嚥性肺炎の発症予防になる、入れ歯の治療で患者の栄養状態が改善するなどの例を挙げ「高齢化とともに重要性が増している。総合的な施策を一層推進したい」と述べた。
さらに里見氏は、地域における歯科と他の医療・介護との連携強化を主張。また、在宅歯科医療を支援するため、訪問診療に必要な機器の整備などについて「診療報酬の上でも評価するべきだ」と提案した。厚労省側は「2018年度の改定に向け、中央社会保険医療協議会(中医協)で検討したい」と答えた。
このほか里見氏は、建設業や自動車運送事業の労働条件改善、参院インターネット審議中継における字幕放送導入も求めた。