政策活動費巡る第三者機関
毎年の監査へ万全な体制に
参院特委、政規法改正案で里見氏
参院政治改革特別委員会は17日、自民党派閥の政治資金問題を受け、同党が提出した政治資金規正法改正案などを審議した。公明党の里見隆治氏は、議員が政党から受け取る「政策活動費」の透明性を高めるため、政治資金に関する独立性を確保した第三者機関を「早期に立ち上げるべきだ」と訴えた。
里見氏は、政策活動費の領収書を10年後に公開することについて「『10年後まで全く公開しないのか』という国民の批判がある」と指摘。改正案で、①毎年の収支報告②第三者機関による監査③領収書の10年後の公開――の3段階で透明性を確保することに触れ、「毎年、領収書、また明細を含め、第三者機関が監査していく、しっかりとした体制を(法施行の)2026年1月1日までにスタートさせなければ、国民の不信感は払拭できない」と強調した。
自民の法案提出者・鈴木馨祐氏は「政策活動費の支出が何に使われたのかなども含めて監査される形をなるべく早く第三者機関の下で行えるようにすることが極めて大事だ。なるべく早期に設置の詳細について詰めていくべきだ」と答えた。
また里見氏は、第三者機関の設置に向けた検討についても「自民党が自らリーダーシップを発揮してもらいたい」と力説。鈴木氏は「リーダーシップを取りながら、早期に結論を得られるよう努力していく」と応じた。
法違反で政党交付金停止も急げ
一方、里見氏は、所属議員が政規法違反などで起訴された場合に政党交付金の交付を停止する制度創設について「すぐにでも実施するべきだ」と主張。自民の小倉将信氏は「公明党などからこの制度を法案に盛り込むべきだとの建設的な提言を踏まえ、規定を設けた」と述べた上で「速やかに制度設計されるべきと考えている」と応じた。
里見氏は、自らが代表を務める政党支部に対する議員の寄付について、税制優遇措置の対象となっていることに「国民から疑問の声が出ている。早急に法改正するべきだ」と主張。鈴木氏は改正案に検討条項を設けたことに触れ、「26年1月1日を待たずに検討を進めるべきだ」と述べた。