党検討委で企業、マニュアルなど紹介
消費者の権利保護も重要
従業員への顧客らからの著しい迷惑行為、いわゆる「カスタマーハラスメント」(カスハラ)を巡り、公明党カスハラ対策検討委員会(委員長=里見隆治参院議員)は14日、衆院第2議員会館で企業と団体から現状や対策を聴取した。
このうち全日本空輸(ANA)は、昨年度に社内で報告されただけでも288件のカスハラがあったと報告。暴言や長時間拘束など具体例も紹介しつつ、社としてマニュアルを改訂し、対応方法を明確化したと語った。
ヤマト運輸は、コールセンターで応対する85%がカスハラを経験したとの社内調査に触れ、精神疾患などによる相談が大幅に増えたと説明。配達員らの実態は見えにくいとの課題も指摘した。
一方、全国消費者団体連絡会は、正当な苦情もカスハラと受け止められないかと懸念を表明。認知症の人や障がい者らを含め、消費者の権利を保護する重要性を訴えた。