5月9日、経産委員会で水素社会推進法案、CCS事業法案について質問。
議事録
里見隆治君 公明党の里見隆治でございます。
質問の時間をいただきまして、ありがとうございます。
私から、まず大臣に、G7を受けましてのお考え等を確認をさせていただきたいと思います。
先週、イタリア・トリノで開催をされましたG7気候・エネルギー・環境大臣会合、こちらに齋藤大臣も御出席をされたということでございます。お疲れさまでございました。
今回の成果、また大臣の御所見をお伺いしたいと思いますが、これ、先ほど質疑ございましたけれども、今回採択をされた閣僚声明の中で石炭火力の対応についても触れられております。
大臣、先ほど丁寧にしっかりとこの引用をされて、私も大事な文書ですので申し上げたいと思いますが、この声明によりますと、各国のネットゼロの道筋に沿って、二〇三〇年代前半又は気温上昇を一・五度に抑えることを射程に入れ続けることと整合的なタイムラインで排出削減対策の講じられていない既存の石炭火力をフェーズアウトすることや、その使用を可能な限り削減することに合意したということでございます。これ、様々報道でも多く捉えられ、また報道、強調されていた点でございます。
この点、先ほども御答弁いただいているわけですが、その背景を含めまして、どのような議論があったのか、また、これを受けて、日本政府としてどのようにこの声明を受けておられるのか、大臣に御答弁をいただきたいと思います。
国務大臣(齋藤健君) まず、今回のG7気候・エネルギー・環境大臣会合でありますが、これは昨年のG7広島サミットやCOP28後に開催された最初のG7の気候・エネルギー・環境大臣会合ということで、これらの会合における決定事項を具体的な行動に移す、そのためのG7の決意と団結を示す意味で、まず重要な意味合いを持った会合になったなという印象を持っています。
具体的に決まったことを申し上げますと、再エネ導入拡大に向けて世界のエネルギー貯蔵容量を六倍以上にすることへの貢献ですとか、それから水素、CCUS等の技術への投資拡大、あるいはSMRなどの革新的な原子力技術開発の推進、あるいはグリーン鉄の評価手法の確立や企業の削減貢献の定量化、革新技術の開発等を通じた産業脱炭素化の加速、あるいは重要鉱物・エネルギー技術のサプライチェーンの多様化、天然ガス投資の必要性やガスセキュリティーに関するIEAの機能強化などについて合意をされたということで、アクションにつながるようなものが数多く合意されたなと思っています。
今回の合意を踏まえて、日本としても、G7のみならず世界全体のネットゼロ達成に貢献すべく取り組んでいくという決意を新たにしたところであります。
御指摘の石炭火力につきましては、交渉上どういうやり取りがあったかということについては、やっぱりお互いの立場ありますので申し上げることはできないんで、私が申し上げることができるのは何を合意したかということに尽きるわけでありますが、各国のネットゼロの道筋に沿って、二〇三〇年代前半又は気温上昇を一・五度Cに抑えることを射程に入れ続けることと整合的なタイムラインで排出削減対策の講じられていない既存石炭火力を段階的に廃止すること、これが全てでありまして、これ以外のものはないということであります。
日本といたしましては、エネルギー基本計画に基づきまして、まずは二〇三〇年に向けて非効率な石炭火力のフェードアウトを着実に進めると。さらに、二〇五〇年のカーボンニュートラル実現に向けて、水素、アンモニアやCCUS等を活用することで、一・五度C目標と整合的な形で脱炭素型の火力に置き換える取組を引き続き推進をしていきたいというふうに考えています。
里見隆治君 今大臣御答弁をいただきましたこれ、そのまま引用しますと、今回の合意を踏まえて、日本としても、G7のみならず、世界全体で温室効果ガスの排出量を実質ゼロにするという目標の達成に貢献すると、大臣の御決意でございます。
私も、とかくG7、どちらかというと欧米系が多いわけでありますけれども、したがって、欧米ですと、ついついこの声明の中でもアフリカ途上国への支援などといった文脈でこうした協力ということが語られますけれども、むしろ、私ども日本としましては、例えばこれはアジア・ゼロエミッション構想、また共同体構想、AZECなどを通じてもう既にアジアには相当な協力案件が進んでおりますが、こうした技術協力、また協力関係など、これを強化していくということに非常に関心を持っております。
一昨日の参考人質疑でも、国際環境経済研究所の竹内純子主席研究員が、日本はいかにアジア諸国に貢献をしていけるか、また、石炭火力に多くを依存するアジア諸国に対して、石炭火力の低炭素化など、日本の現在の取組が必ず貢献できるといったお話もいただいております。
現に、この二月、経済産業委員会で愛知県のJERAの碧南火力発電所の視察もさせていただきました。アンモニア混焼技術がもう既に、これは世界初ということでありますが、二〇%の大型混焼がこの春開始をし、今後、早ければ二〇四〇年代には一〇〇%専焼を目指すということでありまして、こうした取組も今後アジアで技術協力をするに当たって非常に、大いに貢献できるものだというふうに期待をしております。
齋藤大臣に、我が国のこうした脱炭素への取組、これ世界、そして特にアジアに対して貢献していくと、その御決意、またお考えを教えていただければと思います。
国務大臣(齋藤健君) 御指摘のとおり、G7では、議長国のイタリアを始め、アフリカに関心が強いものがあるわけでありますが、やはり我が国としてはアジアが大事だというふうに思っておりまして、アジアにおきましては、電源の大宗を化石燃料に依存する国が多いという現状があります。今後、経済が成長し、エネルギー需要が増大をしていく中で、各国の事情に応じて水素、アンモニア、CCUS等を活用し、脱炭素化を進めていくということが大事なんだろうと思っています。
このため、日本の有する技術や知見でアジアの脱炭素化に貢献をしていこうということで、日本はAZECを主導をしてきているわけであります。昨年十二月に開催されましたAZEC首脳会合では、脱炭素、経済成長、エネルギー安全保障、この三つの同時実現と、それから多様な道筋によるネットゼロの実現、こういった理念を各国と共有をいたしました。そのほか、具体的なプロジェクトにつきましても、三百五十件以上の協力を確認をいたしました。
引き続き、AZECの枠組みを活用して、各国の事情に合わせた脱炭素技術の導入や、今後ERIAに設置されるアジア・ゼロエミッションセンター等を通じた政策の策定を支援をして、アジア、ひいては世界の脱炭素化に貢献をしていきたいと考えています。
里見隆治君 今、G7を受けての大臣のお考えをお伺いしましたが、まさに今回の日本は、こうした大きな国際的な潮流、そしてその潮流を日本が先進国の一つの国としてリードしていく、その意気込みを感じます。そうした意味での今回の二法案の審議であり、また成立を期していくということであろうと思います。
その観点から、この水素社会の実現のために、これまでも、この数年来、例えば二〇二〇年にはグリーンイノベーション基金をNEDOに造成し、そして大きくグリーン成長戦略という枠組みで、十年間の支援策として共同開発、実証から社会実装までの継続支援が始められております。さらに、昨年、GX推進法が成立をしまして、今年からGX移行債も発行が進められておりますけれども、この移行債を財源措置として事業を立ち上げ、その上での今回の法律案だというふうに捉えております。
改めて、こうした大きな流れの中でこの水素社会推進法を制定することの意義、また基本的な考え方について、改めて大臣にお伺いします。
国務大臣(齋藤健君) 水素につきましては、これまでグリーンイノベーション基金等を通じて技術開発や実証に対して支援を行ってきたわけでありますが、ロシアによるウクライナ侵略を契機に脱炭素化に向けた取組が加速をしてきました。欧米を中心として、低炭素水素等の確保に向けたグローバルな投資競争、これが激化をしてきています。
例えば、アメリカのIRAやEUの水素銀行など、欧米では、低炭素水素等のサプライチェーンの構築に向けて大胆な支援というものを講じ始めているわけであります。
水素燃料電池分野で世界をリードしてきた我が国といたしましても、諸外国に負けることなく低炭素水素等のサプライチェーン構築を推し進めていかなくてはなりませんし、世界で広がる水素の市場を獲得をしていくということも大事なんだろうと思っています。このような観点から、今国会に水素社会推進法案を提出させていただき、今御審議をいただいているということであります。
本法案は、低炭素水素等のサプライチェーン、これを早期に構築するために、価格差に着目をした支援、あるいは拠点整備支援、そういった大胆な支援措置を盛り込まさせていただいているわけでありますが、これらの措置によりまして、低炭素水素等が手に入らないから需要も生まれず我が国での水素関連投資も萎縮をするといった言わば鶏と卵の状態から脱却をして、官も民も一歩前に出て、日本の技術を取り込んだ大規模かつ強靱なサプライチェーンの構築に取り組んでいきたいと考えています。
里見隆治君 ありがとうございます。
大臣から、今、拠点整備支援についてもお話をいただきました。これ、法案が成立する前から、もうこの三年、四年、この水素社会の推進というのは実質様々な予算事業で推進をいただいておりますが、その関係でいいますと、今年度、令和六年度の予算で水素等供給基盤整備事業、これが十五億円措置されております。この事業は、我が国の産業競争力強化につながるような水素供給基盤の実現可能性について調査を行うと、調査段階だというふうに受け止めておりますが、この事業、今年度、まさにこれから本格化して始めていくということだと思いますが、今後の予定、また、これがどのような形で拠点整備支援につながっていくのか、その点お伺いしたいと思います。
政府参考人(定光裕樹君) お答え申し上げます。
御指摘のこの水素等供給基盤整備事業でございますけれども、企業が水素などの自立可能なサプライチェーン構築の実現可否を判断するための言わばFS調査への支援でありまして、令和六年度政府予算において、御指摘のとおり十五億円を措置してございます。たまたまあしたまでが公募の期限でございまして、それを締め切った後、本年六月、来月を目途に、事業者が調査を開始できるような形で速やかに採択審査をこれから行っていきたいというふうに考えているところでございます。
この調査の大きな目的は、水素等の先行的で自立が見込まれるサプライチェーンの潜在的な可能性を持つ拠点候補を広く掘り起こしていくということでございます。こうした調査を行うことを通じて、事業者において、低炭素水素等の一定規模の需要の見通し、あるいはそれを実現するための共用タンクやパイプラインなどの整備のニーズ、これが具体的になっていけば、この法律に基づく計画認定の申請につながるようなケースも出てくるというふうに考えてございます。
里見隆治君 その意味で、各事業者それぞれのスタートの時期はまちまちだと思います。これから調査に入るところ、もう既に着手をされているところ、その意味では、これ、タイムスケジュール、スケジュール感としては幅を持って我々見ていかないといけないというふうに思っています。
この法案によります価格差支援また拠点整備支援の支援対象が二〇三〇年度までに供給開始が見込まれるプロジェクトを予定しているということでありますが、この供給事業、水素等の供給事業を検討している事業者の皆さん、幾つかお話を、また御意見をお伺いしましたところ、この数の面において、これ先ほど質疑がありましたけれども、かなりこの二〇三〇年度までに供給開始というふうになると限定的になってしまうのではないかといった御心配の声もいただいております。
また、経産省の審議会の中間取りまとめ、これ一月にありましたが、この中でも、大規模拠点三か所、中規模拠点が五か所ということでありまして、今後、確かに先ほどの御答弁で国際競争力ですとか、それからその全国的な最適配置といった御答弁もありましたが、しかし、これ、この二〇三〇年、二〇五〇年ということであれば、これはやはり全国的に広げていこうということだというふうに思います。
その意味で、いかに集中をし、そしてまた、先ほどは、拠点とそしてスポーク、その先をしっかりとサプライチェーンを構築していくんだということでありましたけれども、これらをしっかりとこの時間軸も想定する中で進めていただかなければならないと。そういう意味では、今から事業開始まで相当期間が掛かる事業者もいらっしゃるということですので、果たして供給開始を二〇三〇年までということでいいのだろうかと、今後の事業展開ということを視野に入れて、是非これを広く見ていただければというふうに思っております。
この支援対象について、経産省のお考えをお伺いしたいと思います。
政府参考人(井上博雄君) お答え申し上げます。
御指摘のとおり、今回の価格差に着目した支援と拠点整備支援、二〇三〇年度までに供給開始が見込まれるということを支援の要件といたしております。
委員御指摘のとおり、我々にも御指摘のような御懸念を企業の方々から伺う機会もございます。その点は重々考慮していく必要があると考えておりますけれども、一方で、既に制度の完成を待たずに、相応の投資リスクを抱えて先行的に案件形成を進める事例が各国でも動き出しておりますし、我が国でも速やかな取組というものに取り組んでいる事業者の方々、地域もございます。こうした動きにスピード感、遜色なく付いていくという観点では、こうしたことで速やかに挑戦する事業者を優先するということで、現時点では二〇三〇年度までに供給開始が見込まれるということの要件は緩めることは考えてございません。
他方で、まず、こうした形で、三兆円も視野に入れながら、二〇三〇年度までに供給開始が見込まれる先行的で自立可能なプロジェクトを具体的に立ち上げていくことが重要と考えておりますが、それ以降の追加的な水素等のサプライチェーン形成に向けましては、制度措置も通じた導入拡大を図っていく方針というふうに考えてございまして、こうした施策を組み合わせることで、自立した水素等のサプライチェーンの構築、そして拡大を目指していきたいというふうに考えてございます。
里見隆治君 まさにこれはスピード感を持ってということも反面大事だということも分かります。その意味では、二〇三〇年を目指し、また二〇三〇年に導入が見込まれると、事業開始が見込まれるということで、その辺はある程度幅があるのかなというふうに思っておりますので、こうした今のまずは行うべき支援、そしてその後、中長期、どういった支援策でこれをつなげ、また広げていくのかということは今から是非御検討いただきたいというふうに思います。
その意味で、今日幾つかこの後質問をするんですけれども、この今回の法案による価格差支援や拠点整備支援以外の様々な支援策、これをパッケージとして、現時点あるいはこの時間軸をもってパッケージとして、どういうふうにこの二〇三〇年、二〇五〇年に運んでいくのかということが重要だというふうに思っております。
その意味で、一つ取り上げたいのが長期脱炭素電源オークションについてでございます。
これまで伺ったことについては、この電気、ガス、両者に共通する点ですけれども、電気事業者について考えますと、この脱炭素の発電設備への投資、またその後のコスト回収ということを考えますと、この初期支援だけじゃなくて、これが経営として、ビジネスとしてしっかり成り立っていくのかということについては、この長期脱炭素電源オークションが今後どのような形で実施されているかということについても非常な関心を事業者側から見られております。
この長期脱炭素電源オークション、ちょうど始まったばかりというふうにお伺いしておりますけれども、その趣旨、概要、また併せて実施状況についても御説明いただきたいと思います。
政府参考人(久米孝君) お答え申し上げます。
電力の安定供給を確保しつつカーボンニュートラルを実現していくためには、脱炭素化を前提として電源の新規投資を促していく必要がございます。このため、脱炭素化された供給力の拡大に向け、脱炭素電源への新規投資を対象とした長期脱炭素電源オークションを二〇二三年度から開始いたしております。
具体的には、脱炭素電源を対象に電源種混合の入札を実施いたしまして、落札電源には固定費水準の容量収入を原則二十年間得られることとすることで、巨額の初期投資の回収に対して長期的な収入の予見可能性を付与することといたしております。
初回の入札は今年の一月に行われまして、その後、電力・ガス取引監視等委員会による応札価格の監視を経まして、この四月二十六日に電力広域的運営推進機関から初回入札の約定結果が公表されたところでございます。初回入札の応札結果も踏まえつつ、脱炭素投資を通じた供給力確保が進む事業環境を整備してまいりたいと考えております。
里見隆治君 今御説明いただきましたが、まさに長期的なビジネスとして成り立たせていくためには、今の長期脱炭素電源オークションによる経営をバックアップしていくという側面と、それから今回の法案による拠点整備支援、これは水素等の受入れ施設をカバーする、受入れ設備をカバーするものだと思います。また、その後のランニングのコストとして安価な水素の調達を可能とする価格差支援、これに加えて、この今のオークション、これらを併せ持って発電競争力が確保できないとなかなか発電設備への投資というものが進まないんじゃないかと、そういう問題意識を事業者の皆さんからお伺いしております。
そういう意味では、これ、それぞれ別個の施策、事業であろうかと思いますけれども、これらをしっかり合わせ技で、パッケージで支援できるような工夫、また柔軟な対応ということをお願いしたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
政府参考人(井上博雄君) お答え申し上げます。
御指摘のとおり、火力発電分野における水素やアンモニア等の利用に向けましては、発電設備の改修のみならず、水素などの製造を含むサプライチェーン全体を一体で構築する必要があるというふうに考えてございます。
このため、御指摘の電源オークションに加えまして、こうしたサプライチェーン全体の構築を進めるべく、一体の計画で措置する価格差に着目した支援、それと拠点整備支援を新たに措置したいと考えまして、水素社会推進法案を提出しているところでございます。それぞれの制度の執行に当たりまして、互いに重複は排除しつつ、一つのサプライチェーンの中で必要に応じて支援策を組み合わせて利用することを可能といたしております。
また、特に低炭素水素の製造等部分を支援する価格差に着目した支援制度につきましては、事業実現可能性の観点から、オフテーカー、買手の確実性をしっかり評価するということとしておりまして、拠点整備支援あるいは長期脱炭素電源オークションの獲得に向けて早期に検討を進めているなど、確度の高いプロジェクトについてはその分高く評価される方向としております。このため、拠点整備支援や長期脱炭素電源オークションと併せた価格差支援制度の活用というものが一体的に期待されるところでございます。
これらの制度を有効に活用しながら、水素等の製造から利用まで一体となったサプライチェーンの構築に励んでまいりたいというふうに考えてございます。
里見隆治君 是非一体的なパッケージとしての支援をよろしくお願いいたします。
また、改めてこの拠点整備という観点で御質問したいと思います。
先ほども触れましたけれども、二月の経済産業委員会の委員派遣で愛知県庁を訪問しまして、中部圏水素・アンモニア社会実装推進会議の取組を伺ってまいりました。この会議は、愛知県知事を会長として、地元民間企業、地元経済団体、愛知県、名古屋市などの地元自治体、また、国の関係機関としては中部経済産業局や中部地方整備局といった行政組織で構成される機関でありまして、水素、アンモニアのサプライチェーン構築や利活用の促進に向けた取組の状況を伺ってまいりました。経産省の皆さんも一部御同行いただきました。ありがとうございました。
この観点、ちょうど愛知ということで重なるんですが、一昨日の参考人質疑でも愛知工業大学の近藤教授からも同様の御紹介があったわけですが、この一番の入口、また出口となる港湾、港ですね、愛知でいえば名古屋臨海工業地域でのカーボンニュートラルポートを含むゼロカーボンコンビナート構想。ハブとなるこの臨海部だけではなくて、むしろハブ・アンド・スポークという意味ではこのスポークをしっかり整備をして、特に愛知は、この周辺部分、内陸の部分で物づくり工場が集積をする内陸部がありますので、そことの効率的な物流、輸送経路の確保、こうしたものも構想されているということであります。
まさにグランドデザインということだと思いますが、こうしたサプライチェーン構築、これは経済産業省だけではなくて、むしろそのインフラ整備という意味では国土交通省、また環境政策という意味で環境省も連携をして、是非横の連携を取って進めていただくべき事案なんだろうというふうに思います。
今申し上げたカーボンニュートラルポート、これは国交省が中心に推進をいただいておりますけども、今日は国交省にも来ていただいております。まず、現在の推進状況と、そしてこの法律施行、せっかく水素法ができますれば、更にこれは加速化をし、また連携強化をして取組が進められるのではないかというふうに思いますので、こうした経産省との連携という観点で今後どのように進められるか、その点も併せてお伺いいたします。
政府参考人(西村拓君) お答えいたします。
港湾は、低炭素水素等の輸送や貯蔵の拠点として重要な機能を果たすことが期待されており、その実現のため、国土交通省では、脱炭素化に配慮した港湾機能の高度化や、水素等の受入れ環境の整備等を図るカーボンニュートラルポートの形成に取り組んでおります。
その推進のため、令和四年に港湾法を改正し、港湾管理者が官民の関係者による協議会を開催し、脱炭素化の取組等を定めた計画を作成することとするなど、関係者の連携と取組の実効性を確保する仕組みを法定化いたしました。
また、経済産業省等の関係省庁とも連携し、大量の水素等の安全な取扱いや効率的な輸送体系の構築に向けた検討を行うとともに、水素を燃料とする荷役機械や船舶への低炭素燃料の供給機能の導入に向けた検討や現地実証などに取り組んでいるところでございます。
委員御指摘のとおり、カーボンニュートラルポートの推進のためには経済産業省との連携が重要であると考えております。このため、これまでも、両省が開催する委員会等におきましてお互いに参画するなど連携をしてまいりました。また、本法案におきましては、低炭素水素等の供給、利用の促進に向けた基本方針の策定や港湾を利用する計画の認定を両省共同で行うなど、更に連携を強化することといたしております。
国土交通省といたしましては、経済産業省を始めとする関係省庁等と連携いたしまして、カーボンニュートラルポートの形成を通じて、水素等のサプライチェーンの構築を支援してまいります。
里見隆治君 連携という意味で、先ほども触れましたが、環境省も重要な立場、役割を担っていただいていると思います。まさにこのカーボンニュートラルポートについても、もう既に事業を開始されていると伺っております。港湾において、電動化が難しい荷役機械、先ほども御紹介ありましたが、これを水素内燃機械化していくようなモデル構築を行うための実証事業、実証支援、これを今年度から始められるということであります。
そもそも、環境省のカーボンニュートラルポート関連の支援策はもう既に始まっているんですが、来年度、令和七年度までの当面二年間の予定だということなんですが、これはやっぱり、二〇三〇年、二〇五〇年ということを考えると、やっぱり中長期的な支援の見通しというものをしっかり地元自治体、また事業者にも見せていく必要があろうかと思います。したがって、今回、水素、アンモニアの導入というこれからというときに、まだ来年度しか見通しが立っていないというのではちょっと寂しいんじゃないかというふうに思います。その意味で、まず今年度、来年度、しっかり頑張っていただいた上で、この事業も実証段階ということ、実証を支援するということでありますので、実証段階から更に導入支援として発展させていくべきものだというふうに思います。
これ、国交省も環境省もそうなんですが、財源的には昨年のGX移行債、失礼しました、GX推進法に基づくGX移行債、これが今年から発行されているわけですが、これちょっと経産省を前に言うのも申し訳ないんですが、別にこれ経産省だけの予算じゃないと思いますので、しっかりこのGX推進に資するということであれば、これは環境省であれ他省庁であれ、この財源は、これは限りがありますけれども、その枠の中で一番有効的な活用をしていくと。その意味では、こうした環境省のカーボンニュートラルに資するような事業というのもそういった財源からも手当てされてもいいのではないかというふうに私自身は思っております。
そうした今後の財源含め、また現状、そして今後の取組について、環境省から御答弁いただきたいと思います。
政府参考人(前田光哉君) お答えいたします。
環境省といたしましても、港湾の脱炭素化のため、カーボンニュートラルポートの形成は重要というふうに考えております。そのため、これまでも国土交通省と連携しながら、脱炭素化に資する荷役機械等の導入支援、IoTを活用した低炭素化促進の支援等を実施してきました。さらに、荷役機械の水素内燃機関化の実証に今年度から取り組むこととしており、実証後の社会実装につながるよう、知見を取りまとめていく予定でございます。
引き続き、港湾の脱炭素化に向けて、関係省庁と連携しつつ、御指摘のGX経済移行に資する支援策につきましては、昨年二月のGX実現に向けた基本方針における投資促進策の基本原則等を踏まえつつ、必要な措置を検討してまいります。
答弁は以上です。
里見隆治君 是非、これはGX移行債、先ほど申し上げたとおり、経産省だけというよりも経産省がしっかり中心になって各省を巻き込みながら、この財源を本当に有効活用して、環境省、国交省とも連携をして進めていただければと思います。
では、次に都市ガス分野のカーボンニュートラル化についてお伺いします。
都市ガスの分野では、現在のインフラや、また消費器具をそのまま活用できるという利点から、合成メタン、Eメタンという言われ方もしますけれども、の期待が大変高うございます。そして、その実証実験、実用化に向けた研究開発が進められております。私ども、二月にも大阪ガスにも視察に行ってまいりました。
現行の第六次エネルギー基本計画においては、二〇三〇年には既存インフラへの合成メタンを一%注入と、最初は小さい割合ですが、その他の手段を合わせてガスの五%をカーボンニュートラル化していこうということで計画に、エネ基に位置付けられております。その上で、最終的に二〇五〇年にはこの合成メタン一%というところを九〇%にしようと、非常に意欲的な目標を立てております。逆に言うと、そうでないと、この一パーを九〇パーにするぐらいでないとカーボンニュートラルが達成できないということであります。
こうした取組の推進については、これ是非進めていただきたいと思いますが、現在、資源エネルギー庁の審議会、ガスワーキンググループというところで相当熱心に御議論いただいているということでありますが、現在どのような議論が行われているか、御紹介いただきたいと思います。
政府参考人(久米孝君) お答え申し上げます。
委員御指摘のとおり、第六次エネルギー基本計画におきましては、二〇三〇年に既存インフラへ合成メタンを一%注入することなどが掲げられております。これらの目標を目指していくためには、持続可能な形でカーボンニュートラル化に向けた投資が継続される環境整備を図ることが必要だというふうに考えております。
このため、資源エネルギー庁の審議会でありますガス事業制度検討ワーキンググループでは、昨年十一月より、環境整備のための措置として必要となる規制制度に関する検討を行ってきております。
具体的には、二〇三〇年の目標に向けては、速やかに規制制度を具体化し実行に移すことが必要であるとともに、中長期的には、民間事業者のプロジェクトの進捗や技術革新の進展、カーボンプライシング制度の検討状況も踏まえて慎重に検討することが必要になるというふうに考えてございます。これを踏まえて、おおむね二〇三〇年頃までの短期的に必要となる規制制度と二〇三〇年以降の中長期的に必要となる規制制度を分けて議論を進めているところであります。
いずれにいたしましても、都市ガスのカーボンニュートラル化に向けた取組が進展し、再生可能エネルギー由来等の水素を原料として製造された合成メタン、すなわちEメタンの社会実装が着実に進むよう議論を進めてまいりたいと考えております。
里見隆治君 まさに規制制度について御議論いただいているということですが、その中で、私取り上げたいのが託送料金制度についてであります。
やはりこれも、今回の法案による支援策に加えて、いかに中長期的に永続的なビジネスにしていけるかという点で、様々なこの料金制度についても工夫が必要だと思っております。ちょっと私も聞きかじりですので、また詳しく正確に御答弁をいただきたいと思いますが、この託送料金制度というのは、既存原料との価格差を託送料金原価に算入することで、事業者にとっても予見可能性を持ってビジネスができるということだと思います。簡単に言うとそういうことなんですが、ちょっとこれじゃ分かったような分からないような話になりますので、もう一度、この制度の概要、また、今後どういうところが検討課題になるのかと、そうした議論についても御答弁をお願いできればと思います。
政府参考人(久米孝君) お答え申し上げます。
都市ガスのカーボンニュートラル化に向けて、現在、ガス事業制度検討ワーキンググループでは、Eメタンの供給事業者の予見性を高める観点から、LNGとの価格差分の負担を適切に転嫁することができる仕組みを検討することが必要との議論がなされております。特に、二〇三〇年の目標に向けては早期に規制制度措置を具体化する必要があることから、これまでバイオガスの導入促進策として既に導入されております託送料金制度を活用する案をお示しした上で議論をいただいているところであります。
具体的には、Eメタンを導入する小売事業者のみが競争上不利にならないよう、ガス小売事業者間の公平性を確保する前提として、Eメタン導入に必要となる追加的な費用を託送料金原価に算入することによりまして、ネットワーク内の小売事業者全体で負担する仕組みを想定しております。
託送料金制度の活用に当たっては、算定方法等に関する検討も必要となりますので、引き続き審議会において議論を進めてまいりたいと考えております。
里見隆治君 是非これは、先ほど申し上げましたけれども、事業の予見可能性ということで、今こうして取組をスタートする中で非常に注目をされた点でありますので、審議会における審議の加速化をお願いしておきたいと思います。
次に、賦課金についても、これも経済的なインセンティブ、ディスインセンティブがどう付けられていくかということで確認をしておきたいと思います。
昨年成立したGX推進法に基づくGX推進戦略において、炭素排出に対しては一律のカーボンプライシングとして炭素に対する賦課金を導入すると、また、GXに集中的に取り組む五年の期間を設けた上で二〇二八年度から導入するとされていまして、これまた新たなこの制度の大きな仕組みをこれまた改めて御提案をいただけるものだと思いますけれども、今回の法律案で低炭素水素等とされる予定の合成メタン、また合成燃料など、これ価格差支援をしたとしても、結果的に賦課金が大きな負担となってしまっては、結局導入にブレーキが掛かってしまうということだと思いますので、こうした賦課金の適用方法、これが導入の妨げにならないような、負担をいかに抑えていくかということが重要だと思います。
この制度設計についての考え方を御答弁いただければと思います。
政府参考人(龍崎孝嗣君) お答え申し上げます。
御指摘の化石燃料賦課金を始めとするカーボンプライシングでございますけれども、代替技術の有無、それから国際競争力への影響等を踏まえまして、経済活動を維持強化しつつ、雇用を守りながらその導入を進めていくことが非常に大事だと思ってございます。
このため、御指摘もありましたけれども、石油石炭税やFIT賦課金といったエネルギーに係る負担の総額を中長期的に減少させていく範囲内で、全体としては負担が増えない中で導入していくこと、それから、まずは企業がGXに取り組む期間を先行させた上で導入していって、その水準を徐々に引き上げること、この二点が特に肝要だと考えてございまして、特に導入当初においてカーボンプライシングの負担が大きなものとならないように留意をしつつ、脱炭素投資を前倒しで行うインセンティブとなるようにしてまいりたいと考えてございます。
こうした前提の下でございますけれども、化石燃料の輸入事業者等に対して課される御指摘の化石燃料賦課金は、昨年成立いたしましたGX推進法に基づいて二〇二八年度からの導入が決まってございます。この導入に当たりましては、化石燃料賦課金と同様に化石燃料の輸入事業者等に対して課されております石油石炭税などの既存の類似制度において各種の減免措置が講じられていることを踏まえつつ、その具体的な制度の在り方についてはよく検討していきたいと考えてございます。
里見隆治君 よろしくお願いします。
続きまして、先ほどもCO2のこの排出量、また貯蔵量をどういうふうにカウントするのかという議論がありました。別の観点から、今日は環境省にお越しいただいておりますが、環境省所管の温暖化対策推進法、温対法ですね、によります温室効果ガスの排出量について、算定・報告・公表制度、これ、頭文字を取ってSHK制度と言われているようですが、このSHK制度について、これ従来、温室ガスを排出した企業単位でこの排出量を算定、報告、公表いただいているという制度でありますが、今後、このサプライチェーンをつないでいくと、あるいはこの取引をしていくということになりますと、これをどちら側で、先ほどは国をまたいでということがありましたが、これ個社をつないでいくと、どの会社で、どの企業でその排出量なり貯蔵量をカウントしていくのかといったことも論点になってこようかと思います。これ、より適正に、また頑張った人が頑張った分だけ評価をされるという適正な評価ができるように、またそれが公表できるようにすることで今後の事業者の排出量削減のインセンティブにもなろうかと思います。
今後の論点、また関心事項について質問すると、まず、現行の制度がどういうふうになっているのかということについて御説明をお願いいたします。
政府参考人(奥山祐矢君) お答えいたします。
温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度、いわゆるSHK制度につきましては、地球温暖化対策の推進に関する法律に基づきまして、温室効果ガスを一定量以上排出する事業者に自らの排出量の算定と国への報告を義務付け、報告された情報を国が公表するという、そういった制度でございます。
この制度の趣旨、大きく二つございます。一つは、排出者が自らが排出量を算定することによりまして、自主的な削減対策の検討、見直しにつなげるということ、二つ目は、情報を公表、可視化することによりまして、国民、事業者全般の排出削減に向けた理解を促進し、取組に向けた機運を醸成していくということでございます。
こういった趣旨の下、令和三年度には約一万二千の事業者の皆様から本制度に基づく温室効果ガス排出量を報告し、その報告内容を誰でもインターネット上で確認することが可能となっておりまして、委員御指摘のとおり、事業者の排出量削減のインセンティブとして機能しているというふうに考えております。
里見隆治君 今、現状の仕組みを御説明いただきましたが、先ほどの繰り返しになりますが、これは今まで単独の企業ごとの量的公表に主眼を置いてきたという制度でありますが、今後、他社、ほかの会社が排出した二酸化炭素を回収して利用また貯蔵する場合、これはまた、今回の法案によってこれいよいよ推進されていくということになりますが、その場合の算定方法ですね、これも明らかにしておかなければならないと思います。
今後、回収、利用、また貯蔵する事業者にとって、適切に算定される方法、この予見可能性につなげていくということが重要でありまして、その点、今の、現在の議論の状況、検討状況について御紹介をいただきたいと思います。
政府参考人(奥山祐矢君) お答えいたします。
現行制度の中では、排出されるCO2を回収して大気放出しない場合に、回収分は排出量から控除できることとしている一方で、回収したCO2を原料として作られる合成メタン等のカーボンリサイクル製品を使用する場合には、その燃焼により生じたCO2はカーボンリサイクル製品の利用者の排出量に計上するということとなっておりまして、カーボンリサイクルを促しづらいという、そういった算定方法となっているというところでございます。
カーボンリサイクルを促進する観点からは、カーボンリサイクル製品の利用者が排出削減を主張できることが望ましい一方で、CO2の回収者の努力も適切に評価されることが望ましく、これらを両立する制度とすることが重要だというふうに認識しております。このため、CCS及びCCUに係る算定ルールにつきまして、今申し上げましたような認識に立ちまして、現在、経産省とともに検討を進めているところでございます。
今後、来年度に報告される排出量への算定方法の適用を目指しまして、排出削減の主張に必要な要件などの具体化を進めてまいりたいと思っております。
里見隆治君 早急な検討、加速化をお願いしたいと思います。
あわせて、これ、経産省とともにということでありますので、このカウント方法について経産省からもコメント、答弁をいただいておきたいと思います。いかがでしょうか。
政府参考人(久米孝君) お答え申し上げます。
Eメタンの燃焼により排出されるCO2は製造時に原料として回収されたCO2でありまして、化石燃料を燃焼した場合と比べて追加的なCO2の排出を抑えることができます。しかしながら、Eメタンはこれから活用が見込まれる新しい燃料でありますので、利用時のCO2排出量の計算方法について現時点では明確なルールが存在しておりません。今後、Eメタンの利用を促進していくためには、その計算方法の考え方を整理することが必要というふうに認識しております。まずは、Eメタンそのものの意義について海外から幅広い理解を得ることが重要であります。
政府としては、昨年のG7気候・エネルギー・環境大臣会合の閣僚声明において、カーボンリサイクルを含むCCUの意義を明記いたしました。また、昨年八月の日米の政府間対話等におきましては、我が国事業者が海外で行うEメタンの製造プロジェクトの紹介やCO2カウントの重要性についての議論を行い、本年四月の岸田総理大臣の米国公式訪問のファクトシートでは、このようなCCUS、カーボンリサイクルのプロジェクトの進展を日米両政府が歓迎するということも明記いたしております。
今御指摘いただきましたCO2カウントの整理に当たっては、国際的に説明可能で、かつ、CO2の排出削減量のダブルカウントを排除しつつ、客観的に環境価値が移転していくことを確認できる仕組みとすること、あわせて、Eメタンを国内で製造するか海外で製造するかにかかわらず、同じ考え方で整理を進めることが必要だというふうに考えております。
国内外の民間事業者の間で進められておりますCO2排出量の帰属に関する状況も踏まえながら、引き続き環境省とも連携しながら取り組んでまいります。
里見隆治君 ちょっと時間が迫ってまいりましたので、最後の一問にしたいと思います。
これもまた二月の経産委での訪問先であります愛知県碧南市の旭鉄工工業さんにお邪魔しましたが、そちら、元々は自動車部品製造業の会社でありますが、IoT技術を活用して生産性向上を図って、エネルギーコストの削減などを実現しているということでございまして、その経験を生かして、別会社、アイスマートテクノロジーという会社を別途立ち上げて、他の中小企業のDXの推進、エネルギーコストの見える化、その削減にまで事業を展開されていると、そんなお話を委員の先生方と一緒に伺ってまいりました。
民間企業、特に中小企業でこうした動きが広がることは大変望ましいことだというふうに思いますが、国としても是非こうした取組、後押しをお願いしたいと思います。経産省、いかがでしょうか。
政府参考人(龍崎孝嗣君) お答え申し上げます。
中小企業がGXに取り組むことは、エネルギーコストの削減、それから将来の受注拡大の可能性が広がる等のメリットがございます。また、ここ数年で、中小企業が取引先から排出量の把握、それから排出削減の協力を要請されるケースが多くなってきてございます。
御指摘の企業は、IT技術を活用しまして、生産状況、電力消費量、排出量を見える化して、中小企業の取組を支援しておられるものと承知をしております。こうした取組は大変重要でありまして、広げていく必要があると認識をしてございます。
このため、政府といたしましても、排出量の算定方法を分かりやすくまとめた資料を新たに作成いたしまして、GXに取り組むメリット等への理解増進を図るセミナーの開催、こうしたものも含めまして広報を開始してございます。それから、中小企業向け支援といたしまして、省エネ診断につきまして前年の申込実績の二倍の案件数に対応できるような必要な予算の拡充、それから、生産性向上要件に排出量を把握できるソフトウエアの導入に活用可能なIT導入補助金の措置、さらには、省エネ設備の投資を支援する省エネ補助金の拡充などの支援を講じてございます。
こうした様々な施策を講じまして、中小企業のGX推進につきましてもしっかりと取り組んでまいりたいと思ってございます。
里見隆治君 よろしくお願いします。
ありがとうございました。