9/16に開催された、ASEAN+3及び東アジアサミットのエネルギー大臣会合に共同議長として出席。
持続的な経済成長、エネルギー安全保障や気候変動対策等を議論しました。
各会合のポイントは経済産業省のホームページに掲載されております。
https://www.meti.go.jp/press/2022/09/20220929004/20220929004.html
ASEAN+3及び東アジアサミットのエネルギー大臣会合が開催されました
2022年9月29日
9月16日、ASEAN+3及び東アジアサミット(EAS)のエネルギー大臣会合が開催されました。両会合ともオンラインで開催され、ASEAN10か国に加え、関係国・国際機関が参加しました。両会合の成果は、「共同声明」としてとりまとめられました。両会合は、エネルギー需要が増大するASEANにおいて、持続的な経済成長を実現しつつ、エネルギー安全保障や気候変動対策を強化することを目的として、各国のエネルギー担当大臣が政策協調や国際協力に向けた議論を行う場であり、今年はカンボジアが議長国となって開催されました。
今年のASEAN+3エネルギー大臣会合には、ASEAN10か国に加え、日本、中国、韓国の3か国のエネルギー担当閣僚等が参加し、日本からは里見経済産業大臣政務官が共同議長として出席しました。また、東アジアサミット(EAS)エネルギー大臣会合には、上記13か国に加えて、オーストラリア、ニュージーランド、ロシア、米国が加わり、日本からは里見経済産業大臣政務官が出席しました。
各会合のポイントは以下のとおりです。1.ASEAN+3 エネルギー大臣会合
- ASEAN+3各国が、足元のエネルギー価格変動やエネルギーサプライチェーンのレジリエンスを含め、地政学的事象が与える、地域のエネルギー市場及び供給セキュリティへの影響を認識するとともに、持続可能な経済回復を達成し、継続的かつ安価なエネルギー供給を確保するために、国際協力を進める必要性を再確認しました。
- また、低炭素社会を実現するための唯一の道筋は無く、経済発展段階・地理的条件等、ASEAN各国の異なる事情を考慮しなければならないことを確認し、経済成長を達成し、安定的かつ確実なエネルギー供給を確保するために、様々なオプションを検討し、あらゆる技術や燃料を活用する必要性を議論しました。
- 活動報告では、ASEANエネルギーセンター(ACE)から「第7次ASEANエネルギーアウトルック」の紹介がなされ、今後のエネルギートランジション実現に向けた示唆となる成果を作り上げたACEの貢献に各国から祝意が示されました。
- また、日本の包括的な支援策である「アジア・エネルギー・トランジション・イニシアティブ(AETI)」に加え、日本による個別の技術分野での取組や支援が歓迎されました。
2.東アジアサミット(EAS)エネルギー大臣会合
- EAS各国が、地域のエネルギー安全保障と廉価なエネルギー供給を強化するグループの努力を損なう地政学的緊張の中で、エネルギー分野における気候の持続可能性と脱炭素化のアジェンダを進めるために対話を実施しました。
- 燃料アンモニア、水素、バイオマス、原子力、炭素回収利用・貯蔵(CCU/S)・カーボンリサイクルなど様々な代替的かつ新興的な低炭素技術・システムの利用を通じて、現実的なエネルギー転換を実現することの重要性が認識されました。
- 活動報告では、ERIA(東アジア・ASEAN経済研究センター)によるカーボンニュートラルに向けたロードマップの策定支援やトランジションファイナンスを支えるトランジション技術リストの策定に加え、日本とERIAが主導する、地域のCCUS活用に向けた環境整備や知見を共有するプラットフォーム「アジアCCUSネットワーク」での活動について、各国から歓迎されるとともに、今後の人材育成活動やケーススタディの知見共有について期待が寄せられました。
- また、アジアのエネルギー安全保障の強化に向けた天然ガスのトランジション燃料の重要性に関する日本の発信や、エネルギートランジション実現に向けた省エネ、水素、天然ガス・LNG、CCUS・カーボンリサイクル分野等幅広い日本の取組に感謝が示されました。
来年は、ASEAN議長国であるインドネシアが議長となり、両会合を開催する予定です。