モルドバに医療機器提供
政府、10億円規模の資金協力
政府はウクライナ避難民を受け入れているモルドバに対する支援策の一環として、医療機器を提供する10億円規模の無償資金協力を決定した。これは公明党が訴えていた支援策が具体化したもの。17日にはモルドバの首都キシナウで、日本とモルドバ両政府の代表による書簡交換が行われた。
モルドバはウクライナの隣国に位置し、ロシア軍の侵略に伴い、多数の避難民が流入している。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、8月15日時点で57万人超が避難。欧州最貧国とされる同国では、もともと医療資源が不足しており、避難民の増加とともに医療提供サービスの逼迫が深刻化している。
今回の支援では、キシナウの五つの公的医療機関に対し、手術関連機器や人工透析装置、人工呼吸器、がん治療のための内視鏡など医療機器を提供する資金協力を実施。外務省は「避難民への医療サービスの改善、モルドバ国民の生活水準の向上が期待される」と意義を強調する。
モルドバへの医療支援を巡っては、公明党の山口那津男代表らが今年3月にモルドバのドゥミトル・ソコラン駐日大使と会い、現地の窮状を聴取。これを受け里見隆治参院議員が6月の参院決算委員会で、国際協力機構(JICA)の調査団の現地報告を踏まえ、医療面での支援を早期に実行するよう訴えていた。
公明党ニュースより