予算委員会と国土交通委員会で質疑

2020.03.26 18:43(3年前) ブログ国会質疑 |里見りゅうじ(里見隆治)

予算委員会の質疑に立ちました。
テーマ
①新型コロナウイルス感染対策、今後の経済対策
②災害時の避難所等における非常電源対策
③外国人運転者の交通安全対策
④少子化対策

予算委員会に続き、国土交通委員会の質疑に立ちました。
テーマ
①宿泊業等の観光分野の経済対策
②土地基本法改正
③地籍調査について

議事録

予算委員会

里見隆治君 公明党の里見隆治でございます。質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
 まず初めに、新型コロナウイルス感染対策についてお伺いをいたします。
 昨日、東京都では四十一人の感染者が判明をされ、そして都知事が重大局面と宣言をされました。私、あらゆる場面を想定した準備が必要であると考えております。今、私、心配しておりますのは、仮に爆発的に患者が増えた場合の対処、特に病院の病床の確保、また関連する器材、人材の確保、また病院以外の体制整備についてもこれはきちんと考えておかなければならないと思います。
 今後、地域で感染症の患者が急増した場合を想定しますと、医療体制について、軽症者を自宅の療養あるいは自宅以外での施設の療養ということも検討しなければなりません。例えば、入院の必要のない軽症者を自宅療養とする場合、同居の家族が高齢者である場合など、重症化のおそれのある御家族に感染リスクが懸念をされます。そうしたことから、自宅以外の宿泊施設等の利用も検討していく必要があると考えます。しかし、まだこうしたルール、明確には示されておりません。
 軽症者の自宅療養、宿泊施設での療養の考え方について、今後きちんと具体的に当たっていただく自治体が体制整備をしていただく、それに当たってのルールを早急に決めていただかなければなりません。
 この点、厚生労働省における検討状況をお伺いいたします。

副大臣(橋本岳君) お答えをいたします。
 委員がお触れになりましたように、新型コロナウイルス感染症、今まさに東京都は重大な局面を迎えておられるという宣言があったというようなことでございまして、医療提供体制の整備に当たっては、一昨日、医療関係団体の方々と、また昨日、知事会の代表の方々と厚生労働省におきまして懇談会をそれぞれ持ちまして、そうした場合に備えて様々なことを御検討お願いをしたいという、御協力をお願いしたいということを申し上げますとともに、また、御意見もたくさんいただきまして、私どもの方でもこうしたことを取り組んでほしいと、こうした意見交換を重ねながら、その万一のときに備えるということを今取り組んでいるところでございます。
 その上で、御指摘の軽症者の方々の自宅療養の考え方、あるいは宿泊施設等を利用する場合のマニュアル、そうしたものにつきまして、三月十九日の事務連絡におきまして追って示す予定とお伝えをしておりますし、また、同日の専門家会議からも、軽症者の自宅療養及び家族内感染を防止するための宿泊施設等での療養等について、重症者を優先する医療体制へ迅速に移行するための検討が必要と、こういう提言をいただいております。
 入院治療が必要ない軽症者の療養等を宿泊施設等で行う場合には、感染管理に関する専門的な知識等も必要でございます。厚生労働省としては、今週中にマニュアル案をお示しをし、都道府県等の関係者との調整を早急に進めてまいりたい、そのように考えているところでございます。

里見隆治君 今、橋本副大臣から、今週中にというお言葉をいただきました。これ、地元、それぞれの都道府県、自治体が待っておりますので、御検討よろしくお願いいたします。
 次に、衛藤大臣にお伺いをしたいと思います。
 三月に入りまして、学校休業などで特に子育て世代には大変な御心労、御負担をいただいております。先日、私たち公明党としましても、政府でも今やっていただいておりますけれども、子育て支援のNPOの代表など、皆様から様々な切実な状況、御要望を伺ってきたところでございます。今後、生活面、経済面の影響への対応ということで、御苦労されている子育て世代を対象とした児童手当の増額、これも御検討いただくべき事項であると思います。
 今後の経済対策の検討に当たっては、特にこうした子育て世代、特に多子世帯、一人親世代などへの配慮、こうした子育て世帯への支援の観点が重要と考えますけれども、衛藤大臣の御見解、お伺いいたします。

国務大臣(衛藤晟一君) 第二弾の経済緊急対策におきまして、今お話ございましたように、御党からの大変な強い要望もいただきながら、この学校の臨時休業に伴う保護者の休暇取得のための新たな助成金とか、あるいは放課後児童クラブ等の活用に対する補助金だとか、個人向けの緊急小口資金等の特例の創設とかいったことを進めてまいりました。
 やはり、今の状況の中で、何らかの形で、このような児童手当の増額等を含めた問題としてのこれらの支援が更に必要だという具合に思っております。これは今後の中で、どういう形が望ましいのか、入れて考えていくべき問題だという具合に認識をしておる次第でございます。
 とにかくやっぱり必要な方に必要な支援が届くように、政府・与党一体となって必要な対策を講じてまいりたいというように思っております。どうぞよろしくお願いします。

里見隆治君 衛藤大臣、よろしくお願いいたします。
 次に、災害時の避難所等における非常電源対策についてお伺いをいたします。
 昨年の台風十五号による長期停電に関して、特に電気の復旧プロセスの課題、その対応策についてどのように評価、検証されているか。これは経産省にお伺いいたします。

政府参考人(小澤典明君) お答えいたします。
 昨年九月の台風十五号におきましては、千葉県を中心に最大で約九十三万戸の停電が発生し、それが長期化いたしました。
 経済産業省としては、災害対応の事後検証を行う審議会におきまして、復旧プロセス、電気の復旧プロセス、その中でも特に電源車派遣の実態、こういったものについて検証いたしました。その結果明らかになった課題と対応といたしましては、まず、発災当初は、電源車の接続に必要な現場指揮者や作業員、高所作業車等の工事体制、これが整わなかったことから、電源車の稼働までに時間を要しました。その後、現場に必要な作業員をチームで派遣すること等により、電源車の接続に必要な現場体制が整うよう努めたところでございます。
 また、電源車の派遣先の優先順位付け、これが地方自治体との事前の調整ができていなかったため、調整コストが増大したことも事実でございます。このため、地方自治体に対し、電源車派遣の必要性の高い施設をあらかじめリストアップするよう、内閣府と連携して対応することとしているという状況でございます。

里見隆治君 ありがとうございます。
 やはり、昨年の台風十五号、風が強かった、あるいは電柱も倒れた、また高所作業にも様々な支障を来したということだというふうに認識をしております。
 本日、資料で、電源車の接続イメージという資料を配付しております。これは、昨年の千葉県の事例の反省から、現地で作業に当たった技術者の方から伺って、それをイメージ図にしたものでございます。当時、電柱まで倒れ、また、電柱が残っていても人や高所作業車の手配がすぐにはできずに高所作業ができなかったと。そのような中で、これは例えばの御提案ですけれども、高所作業なしに、かつ、駆け付けた高圧電源車から直接電源を取れる接続盤のような設備も有効であると、そういった提案でございます。
 具体的な事例として、避難所となる学校施設についての非常電源確保、これも重要でございまして、この点、文科省に確認をしておきたいと思います。
 本来、自家用電源、自家用発電装置の設置が理想ではありますけれども、コスト面で課題があるために、停電時に電源車や非常用発電設備からも電力を迅速、確実に受けられるよう電源接続盤を設置している例もあると伺っています。そうした取組事例、これ全国的にも広く紹介してはどうかと考えますが、いかがでしょうか。

政府参考人(山崎雅男君) お答え申し上げます。
 学校施設は、災害時には地域住民の避難場所ともなることから、停電時に非常用の照明や携帯電話の充電等が行えるよう、自家発電設備等の非常用電源を確保しておくことは重要だというふうに思っております。
 委員御指摘の電源接続盤につきましては、災害に伴う停電時などに電源車や非常用発電設備から電力を供給する場合、迅速に円滑に接続ができ、有効であるというふうに考えております。このため、現在作成中、これは来月発出予定でございますけれども、学校施設の防災機能に関する事例集の中でその電源接続盤を設置した事例を取り上げることとしており、今後、その取組事例を広げてまいりたいというふうに考えております。

里見隆治君 是非こうした取組事例、広く紹介いただいて、これ、様々な人の手配、また器具の手配、そして自治体とそうした工事、設備関係業者との連携とそれぞれ個別の事情、自治体の状況あろうかと思いますけれども、一つの具体的な好事例として御紹介いただければと思います。
 それでは次に、武田大臣にお伺いをいたします。
 今後、体育館、校舎を含めてまた冷暖房の使用などを考えますと、大容量の電源確保が必要であり、高圧受電用の設備が必要な場面も考えられます。御紹介をしたハード面での電源接続盤確保や、安全面を確保しつつ簡便に迅速に電源を接続できるようなソフト面の対策を更に進める必要があると考えます。
 防災担当大臣としての御認識、また、今後の御対応についてお伺いいたします。

国務大臣(武田良太君) 避難所への電源供給の在り方についての御質問だと思います。
 高圧電源車だけではなく、低圧電源車の派遣という方法もございまして、昨年の台風十五号や十九号の検証を踏まえ、先ほどの経産省の答弁にありましたように、連携しながら、優先的に電源車を派遣すべき重要施設をあらかじめリスト化することに対し、次期出水期までに都道府県に働きかけを行う予定であります。加えて、主要な避難所への非常用電源の設置、電力容量の拡大等についても関係省庁と連携し、地方自治体へ働きかけを行ってまいりたいと思います。
 また、これまで指定避難所における防災機能の整備状況について把握していなかった面がございました。令和二年から全ての指定避難所について調査を実施することとしております。
 こうした問題点というものを把握するとともに、引き続き関係省庁、地方公共団体と連携して、指定避難所における環境改善を図ってまいりたいと思います。

里見隆治君 武田大臣の責務として、各省庁の連携、また自治体にどういうリソースを与えられるか。今触れておられませんけれども、例えば電源車を送るという場合は、電力会社についても連携を取っていただく必要があると思います。是非司令塔としてのお立場、よろしくお願いいたします。
 それでは次に、外国人運転者の交通安全対策について伺います。
 目下は、目下の状況は別にしまして、中長期的には訪日外国人、大変増えてまいります。そうした中で、外国人が日本の運転免許を取得する場合、これもしっかりと考えておかなければなりません。
 まず、警察庁に伺いますけれども、外国人が運転免許を取得する場合の方法、これについて御説明ください。

政府参考人(北村博文君) お答えを申し上げます。
 外国の方が日本の運転免許を取得するための方法といたしましては、学科試験、また技能試験などを内容といたします通常の運転免許試験を受けていただきます方法のほか、既に外国の運転免許を保有されている方につきましては、運転に必要な知識や実技の確認を行うことによりまして、通常の運転免許試験の一部が免除される、いわゆる外免切替え制度がございます。

里見隆治君 今日、資料の二枚目にその資料を御用意いたしましたけれども、この日本の免許を取得している外国人の数、これはいかがでしょうか。

政府参考人(北村博文君) お答えを申し上げます。
 昨年中、外免切替えをした外国籍の方の数は四万三千三百四人でございます。これは五年前と比較して約七割の増加となってございます。

里見隆治君 今御説明のあった外国免許からの切替え、これ増加傾向にあるということですけれども、この中に、ちょうど中ほどに記載しておりますけれども、必要な知識の確認、これはなかなか、今御説明ありませんでしたけれども、十問だけの確認で、七問以上正解があれば合格という簡易なものでございます。一方、通常の免許の試験は、九十五問あって百点中九十点以上が合格ラインと。これ、なかなか比較対照するのは難しいと思いますけれども、より確実にという意味で、この通常の免許制度、これもっと広げていく必要があると思います。
 今日、三枚目に、各外国語での各県における学科試験の実施状況をお配りしておりますけれども、公安委員長、武田委員長、これ是非外国語による試験免許制度、こうしたものを進めていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

国務大臣(武田良太君) 外国人の方が安全に運転していただくためには、ルールでありますとか事情というものを、交通の、正しく正確に理解をしていただくことが重要だと思っております。
 そうした中、今日まで、外国人の居住実態や要望等を踏まえて、御指摘の多言語化による学科試験等の実施を推進してまいりました。令和二年度予算におきましても更なる多言語化を進めるための予算を計上しておりますし、外国人に対する啓発も含めて更なる推進を図ってまいりたいと、このように思っております。

里見隆治君 よろしくお願いいたします。
 最後に、もう一回、衛藤大臣にお伺いしたいと思います。
 先々週、この公聴会で、大日向雅美先生から少子化対策についてお伺いをいたしました。少子化対策については、男女共同参画、また価値観の多様性という視点に立って進めるべきという点で考えさせられましたが、この点、大臣、少子化対策大綱に向けての御決意、お願いいたします。

国務大臣(衛藤晟一君) 男女共同参画ということも非常に大事で、その視点からやらなきゃいけないと思います。
 しかし、現状はむしろ核家族化によって本当にお世話する人が夫婦しか残っていないという、昔であれば家族全員が手伝ってくれる、あるいは近所のおじさん、おばさんもいる、あるいは近所の方も手伝ってくれるとか……

委員長(金子原二郎君) 時間が来ておりますので簡潔に。

国務大臣(衛藤晟一君) 家族が大変いわゆる孤立しながらやってくるということで、そういう意味では、本当に二人でちゃんと子育てをするということが確認されていくという社会に、社会システムに切り替えなければいけないと思っていますので、そういうことも入れて少子化大綱の中に我々は反映していくことができればというように頑張っておりますので、どうぞバックアップ、よろしくお願いします。

里見隆治君 ありがとうございました。

 

国土交通委員会

里見隆治君 公明党の里見隆治でございます。質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 まず法案の前に、私からも、今回の新型コロナウイルス感染の影響を受けた観光業等の観光分野での経済対策について一つお伺いをしたいと思います。
 もう既に、先ほど大臣からも御答弁をいただきましたとおり、政府でも各分野からのヒアリングを進めていただいていると、私の公明党からも政調会長、一緒に入らせていただいて聞いているということで伺っておりますけれども、我が党としても、各分野、各業界、各団体から様々お伺いをしております。
 また、私、地元愛知県でございますけれども、愛知県では既に二月の中旬に、これはどちらかというと中国からのインバウンドの影響でございますが、愛知県の温泉街の観光旅館が破産申請をするといったことで非常に大きな影響を二月からもう既に受け始めていると、そんな状況でございます。
 こうした中で、旅館、ホテル関係の皆様から大変な状況を伺っております。客足が止まり、売上げが激減する一方で、資金繰り、雇用維持もままならず、また雇用以外では、これはホテル、旅館ならではの問題だと思いますけれども、土地、建物などの固定資産税の負担、また電気、ガスなどの公共料金はもとより各客室のテレビのNHKの受信料、こうした負担についてもお伺いをしております。これらが経営の重圧となっているということでございます。
 そして、今回の東京オリンピック・パラリンピックの延期の影響がまた様々な受け止めとなっております。大胆な資金面の支援に加えて、今申し上げたような固定資産税などの税の軽減、減免、そうした要望も受けておりますし、また、大臣がおっしゃる今後の反転攻勢に備えて、例えば従来のふっこう割などということも参考になると思いますけれども、宿泊業を始め観光産業の基盤を支えるための経済対策を強力にこれから進めていただきたい。大臣のお考えをお伺いいたします。

国務大臣(赤羽一嘉君) 宿泊業というのは大方装置産業みたいなところがありまして、相当維持の経費が掛かると。NHK一つ取っても、百部屋あると、まあ百戸払っているかどうかはいろいろあると思いますが、相当な負担になっていると。加えて、どうしてもその中で、従来の既往債務を持たれているところもたくさんあるので、新たな債務の枠というのはおのずと制限が出てくると。ですから、私も地元の観光関係の皆さんと話をすると、既往の債務の返済猶予ですとか、公租公課、固定資産税、これ地方税でありますけど、そうしたものの免除とか猶予とか、そうしたことの声が強いというのも、私もそうしたことを実感しております。
 これ、必ずしも所管ではありませんけれども、業界を所管しているのは私たちでありますので、しっかりと業界の声を関係省庁しっかり反映させて、皆さんの期待にというか切実な要望に応えられるような対応をしなければ、反転攻勢をするときに、肝腎の宿泊業が随分例えば廃業になってしまって受け入れられるキャパが相当制限されたみたいな話になっては元も子もございません。
 また、ちょっと御質問には出ておりませんが、通訳案内士の方からもこの前、聞きまして、通訳案内士の方、もうほとんど自営業で、今の対策で、就学児童を持たれている方たちについてはフリーランスでもそれなりの支援がありますけど、大体子育てが終わった方たちが通訳案内士やられている方が多くて、この人たちは、とてもじゃないけど、もう辞めざるを得ないという話がありました。これ、インバウンドが復活したときに通訳案内士の方が一人もいないみたいな話になってしまっては大変な状況になりますので、そうした方たちに対しても配慮が行くような支援策を講じていきたいと思っております。

里見隆治君 よろしくお願いいたします。
 それでは、法案について御質問いたします。
 まず、基本的なところからでございますが、先ほど来お話がありますように、この土地基本法、三十年ぶりの、制定以来の大きな改正でございます。この改正、なぜこのタイミングに行われるのか、その背景、経緯、必要性などを改めてお伺いしたいと思います。
 所有者不明土地問題につきましては、二年前から関係閣僚会議など政府全体で取り組まれておりまして、既に二年前には所有者不明土地法が成立、施行されております。基本法という名前のとおり、本来は基本的なコンセプト、全体の青写真を描いて、それから各法ということであろうかと思いますけれども、こうした一連の法改正の中で、この基本法の位置付け、意義についてお伺いをいたします。

政府参考人(青木由行君) お答えいたします。
 経緯といたしましては、まず、東日本大震災の復旧復興に際しまして所有者不明土地問題が深刻な問題として認識された、これが大きな契機になったと思いますが、言わば土地が放置されたり有効活用されない、そういった地域に悪影響を与えるという、こういった諸課題に政府一体となって取り組むべきというふうに認識されてきたと思っております。
 こういった認識の下、御指摘もございましたけれども、平成三十年一月に設置されました所有者不明土地等対策の推進のための関係閣僚会議、ここで政府一体となった対策が講じられてきているということでございます。
 これも御指摘ございましたけれども、所有者不明土地、ある意味、この現状をいかに受け止めるかという観点から、公共的な事業のために活用する、これを内容とする所有者不明土地法が昨年六月から全面施行されてきているということでございます。
 他方で、この現状の所有者不明土地の現状を変えていく、言わば発生抑制、解消をいかに図っていくかと、こういった次のフェーズの検討に入りまして、こういった問題については、人口減少の進展に伴う社会構造の変化に対応して、土地政策を言わば抜本的に再構築していく必要があるという認識が政府全体で形成されてきてまいりました。
 そういった状況の中で、国土交通省といたしましては、今般、この土地基本法につきまして、管理の重要性の明確化でございますとか所有者の責務規定、さらには土地基本方針の新設など、全面的な見直しを行うということにしたところでございます。
 今回のこの土地基本法の改正を踏まえまして、例えば法務省における相続登記の義務化でございますとか財産管理制度の見直し、こういった民事基本法制の見直しを始めとした土地に関する様々な制度の見直しが進むよう、政府一体となって取組を進めてまいりたいと存じます。

里見隆治君 法案では、基本理念として、現行の土地の適正な利用に加えて管理の必要性を追加されております。そして、責務に関しては、現行の国、地方公共団体、事業者、国民に加えて土地所有者の責務を新設し、土地所有者に対して土地の適正な利用や管理について責務を課しております。
 法案でこの土地の適正な管理に関する基本理念や土地所有者の責務を追加することは、これまでの土地に関する財産権の制約についての理念を定めた第二条、つまり土地についての公共の福祉の優先との関係においてどのように整理をされるのか、この点お伺いしておきたいと思います。
 ちょっと御答弁いただく前に、私、ちょうど三十年前に公務員試験を受験いたしまして、人事院からの面接で、個人の財産権と公共の福祉、どちらが優先しますかと、そういう質問をいただきまして、私余り勉強不足で、どちらがいいのか、これ、この条文がまだ当時法律としてはございませんでしたけれども、憲法からすれば土地についての公共の福祉の優先と答えるべきだったかもしれませんが、迷った挙げ句、どちらも重要ですと言って、まあ通していただいたのでそれはそれでよかったんですが、この法律においてはそこが明確に記されているわけでございます。
 こうした整理、この法律においてどのようにされているか、お伺いいたします。

政府参考人(青木由行君) 御指摘のように、土地基本法第二条、これは土地の性格に由来をいたしまして公共の福祉が優先される旨規定されてございます。
 そして、今回、この法案につきまして、土地が適正に管理されるべきこと、これを基本理念で明確化した上で、新たに土地の適正な管理などに対して土地所有者の責務を追加することといたしてございます。
 こうした土地の適正な管理は、言わば近年の人口減少による土地利用ニーズの低下等によりまして強く必要性が認識されるようになっておりますけれども、これは、今回規定をしました三条の二項で、周辺土地の良好な環境の形成、あるいはその周辺地域への悪影響の防止という、まさに公共福祉の観点から求められるものでございまして、先ほどお話し申し上げました第二条に定める公共の福祉の優先の理念に基づく財産権の制約の範囲内であるというふうに整理をしているところでございます。

里見隆治君 法案では、所有者不明土地対策とともに、低未利用地対策についても、国、地方の基本的施策として新たに位置付けられております。
 土地基本方針については何点かもう既に御答弁をいただいておりますけれども、特に私からお伺いをしたいのは、低未利用地対策として、予算や税制など、どのような具体策、具体的な取組をこの中で、土地基本方針の中で位置付けることを想定されているか、お伺いいたします。

政府参考人(青木由行君) 今回の法案でも、御指摘の低未利用土地対策というのが非常に大きい施策の柱となってございまして、その上で、基本的施策として、国、地方公共団体が適正な土地の利用、管理を行う意思と能力を有する者を念頭に、そういった者に空き地、空き家といった低未利用土地を取得する支援、こういった措置を講ずるということを規定をいたしております。
 具体的には、低未利用土地の流通促進のために、低額不動産の譲渡についての税制特例でございますとか、行政、専門人材が連携して地域の不動産のマッチング、コーディネートを行うランドバンクの取組の支援、こういったことが重要と考えておりまして、今般、新たに創設する土地基本法に盛り込むことも想定しております。

里見隆治君 よろしくお願いいたします。
 次に、地籍調査についてお伺いをしたいと思います。
 今日、資料としてもお配りをしておりますけれども、資料の一枚目に地籍調査の対象地域全体の進捗率と、これ、全国の進捗率については何度か質疑、答弁ありましたけれども、これを県別に見たものでございます。これを拝見いたしますと、東北や九州など進捗しているところもあれば、関東、中部、近畿など遅れているところもありまして、地域によって相当差があるということでございます。
 この地籍調査について、全国の地域によって進捗の差が生じていること、これは、国土交通省としてその要因、背景は何であると考えているか、この点お伺いいたします。

政府参考人(青木由行君) お答えいたします。
 御指摘のように地籍調査の進捗に地域差がある、この主な要因といたしましては、まず、この調査は戦後すぐに始まったんですけれども、当時の世相から、その初期には農用地、これを中心に調査が進められてきた、こういった経緯がまずございます。そして、さらには、土地が細分化されて権利関係が複雑な都市部、やはりそういった都市部で調査が遅れてきたということ。それから、地籍調査の必要性に関する市町村の認識に差がありまして、実施体制、予算の確保の状況、これが地域によって異なること、こういったこともあろうかと思っております。
 また、近年には、東日本大震災等を契機といたしまして、災害への備えとしての地籍調査の重要性を強く認識された市町村では、意欲的に取組を進めていただいて進捗を大きく伸ばしているところも出てきている、こういうふうな状況でございます。

里見隆治君 私、気になりますのが、この赤いところ、黄色いところ、つまり進捗率が四〇%未満というところは、いつ起こるか分からない南海・東南海トラフ大地震、これにまさに当たっているわけでございます。
 今お話しの東日本大震災の例もございまして、私、今日、これもまた国土交通省からいただいた資料ですが、岩手県宮古市の、これは好事例、地籍調査が進んでいたために高台移転が速やかに行われた好事例ということで御紹介いただいておりますけれども、こうした事例から鑑みましても、今後の大災害に備えて地籍調査、これを早急に進めていかなければならないというふうに思います。
 赤羽大臣は、よく阪神・淡路大震災の御経験ということも踏まえてその思いを語っていただいておりますけれども、防災・減災に資する地籍調査の意義という点について大臣の認識をお伺いしたいと思います。

国務大臣(赤羽一嘉君) 今お話ございましたように、東日本大震災、これもう大変大きな被災であったこと、言うまでもございません。私も、この宮古市の田老地区というところ、宮古市の市長も住まわれている地域で、もう本当、ほぼ全滅という状況でありました。こうしたところの防災高台移転ですとか、こうしたことって、なかなか権利関係を調整するだけで物すごく時間が掛かるといった状況でありましたが、この宮城県では地籍の調査の率が八八%、岩手県では九〇%ということでございまして、防災集団移転事業の実施ですとか、また復興道路の整備などについても想定よりも相当早く用地取得が円滑に進み、事業が迅速に実施できたということがございます。
 宮古市では、予定ですと約二年間掛かるだろうと言われておりましたが、実際は一年四か月で実施できて、八か月間の短縮効果があったと。これ実は、三十年の西日本豪雨でも、広島県の呉市でもこの直轄砂防事業、あそこも急傾斜地多いものですから、そのところも地籍調査、日頃から進んでおりまして大変早期に着手ができた、このときも三か月ぐらい工事期間を短縮できたという話もございまして。
 これは、防災・減災が起こったときに、都市部、軒並み大変低くて、そうしたところで起きる、首都直下なんかが起きたときとか、東南海、南海、あの危ないところが今この地籍の調査の進捗率が低いものですから、ここは意識して当該の地方自治体にもしっかりこうしたことをお知らせしながら、権利関係の調整とか都市部の方が難しいのはよく承知をしておりますが、これ、地方自治体と、あと専門の土地家屋調査士の方々とか測量事業者の方々と一緒になってしっかり進めていくと。先ほどの土地の基本法の大きな改正の一つの重要なファクターだと捉えて、しっかり進めていきたいと思っております。

里見隆治君 今大臣から、各自治体の首長とというお話をいただきました。自治体の業務だと言ってしまえばそれまでですが、これだけばらつきがある。また、災害となれば、これはもう国を挙げての支援体制となるということであれば、先んじて手を打つべき事項だというふうに思います。
 これ平時でも、実は私、最近いただいた御相談で、市街地の昔からの国道をバイパスで移し替えたいと。移し替えるべき土地がもうほとんど耕作放棄地のような場所でありまして、もちろん場所はもうがらがらに空いている、別に誰かが使っているわけではない、もう草がぼうぼうと生えている。しかしながら、過去の区画整理の際に地籍がきちんと整理されていなかったがためになかなかバイパスが造れないと、町の中の細い国道が渋滞という、そういう全く公共の福祉という、利益という観点からすると反するような事態が生じておりまして、そういった観点でも是非、今ほど大臣がおっしゃったリーダーシップで各自治体に頑張っていただく、そんな仕組みを是非進めていただきたいというふうに思います。
 次に、地籍調査、これが十箇年計画に基づいて進められるということでございますけれども、現在の第六次十箇年計画で定められていた地籍調査の目標事業量二万一千キロ平米、これが達成が難しい状況ということでございます。国土交通省としても様々手は打っていただいているとは思いますけれども、これ、実は昨年十二月に政策評価法に基づいての総務省からの是正勧告を受けておられるというふうに承知をしております。今日も三枚目の資料でその政策評価の結果、概要を添付させていただいております。
 国土交通省から、この総務省の勧告の内容、また国交省としてどのような対応を取る御予定か、改めて御説明をお願いいたします。

政府参考人(青木由行君) 御指摘ございましたように、昨年十二月六日に公表されました地籍整備の推進に関する政策評価におきまして、その地籍整備の現場で地方公共団体が抱える様々な問題を克服して更に取組を進められるよう、特に法務省と国土交通省、市町村の連携促進などの措置を講じるべきという指摘をいただいたところでございます。
 今回の改正では、この勧告にも対応いたします部分といたしましては、不動産登記法の筆界特定制度を地籍調査においても活用できるような、こういった制度の創設など法務省との連携促進等を図る措置でございますとか、あるいは、その地籍調査に関する有識者であるアドバイザーの派遣などを通じた国による地方公共団体の支援の規定の創設、こういったことを盛り込んでおりますし、様々な運用でも今回の勧告をしっかりと受け止めて改善をしてまいりたいというふうに考えてございます。

里見隆治君 よろしくお願いいたします。
 こうしたことを踏まえて、今回の法改正によって地籍調査の円滑化、迅速化を図り、これが実現されるような新たな十箇年計画の策定、これ是非お願いしたいと思います。
 新たな十箇年計画では、国土調査事業の迅速かつ実効的な実施を図るための措置に関する事項を定めるものとされておりますけれども、今後どのようにこの地籍調査、スピードアップされていくのか、お伺いいたします。

政府参考人(青木由行君) お答えいたします。
 今回の土地基本法の改正に当たりましては、この地籍調査の課題である所有者の探索、境界の確認に時間を要するという、こういった課題を克服いたしますために、調査のボトルネックにつきまして実施主体の地方公共団体にもよく意見をお伺いをさせていただきました上で、一つには、所有者の探索を容易にいたしまして、所有者不明等の場合でも調査が進められるような、そういった調査手法の見直しと、それから都市部における官民境界の先行的な調査、それから山村部における航空写真などのリモートセンシングデータの活用といった地域の特性に応じた効率的手法の導入、こういったことを行うこととしてございます。
 二年度から始まる新しい十箇年計画におきまして、これらの措置を位置付けまして、調査の円滑化、迅速化を図りまして、今後十か年で現行計画の実績の約五割増しの進捗を図ることを目指してまいりたいと考えております。

里見隆治君 よろしくお願いします。
 時間が間もなくでございますので、最後もう一度、土地基本法の質問に戻りまして、先ほどお話がありました地方自治体の役割、その自治体への国からのサポートという、先ほど来出ている法第二十条関連で御質問しておきたいと思います。
 私は、この地方自治体を支えていくに当たって、特に地方整備局、また法務局、これが相連携して自治体をサポートしていくことが重要だと思いますけれども、今後どのようなサポートを行っていかれるか、お伺いいたします。

政府参考人(青木由行君) 今後、政策、対策を進めていく上で、公共団体のマンパワー、ノウハウの不足の課題、これにいかに向き合っていくかが重要だと思っておりまして、この支援に当たりましては、御指摘のとおり、地方整備局と法務局、これが連携することが重要というふうに考えておりまして、具体的には、所有者不明土地法の制定を契機として、地方整備局と法務局との連携で設置された地方協議会をさらに管理不全土地対策であるとか土地の有効活用にも使っていく、こういったことで技術支援も行ってまいりたいと思っております。
 また、加えて、専門的な知識、経験を有する整備局等の職員の派遣を通じた人的支援、こういったことで技術面、人材面から地方公共団体へのより一層のサポートを行ってまいりたいと考えております。

里見隆治君 よろしくお願いいたします。
 以上で終わります。ありがとうございました。

公明党
公明党青年委員会
公明党愛知県本部