3月28日、奄美振興開発特措法・小笠原諸島振興開発特措法の改正案審議のため、委員の差し替えにより、初めて国土交通委員会で質問に立ちました。
昨年1月、5月と公明党奄美ティダ委員会で奄美大島、徳之島、与論島に訪れ、6月に「離島振興ビジョン」をまとめ、小笠原振興含めて、石井大臣に申し入れた、その後の反映状況を確認。
世界自然遺産登録を視野に入れて、国内外からの観光客等訪問人口の増加に備えた、党内の受け入れ環境整備や、人流・物流コスト低減のための奄美振興交付金制度の柔軟な活用などを石井大臣等に質しました!
議事録
里見隆治君 公明党の里見隆治でございます。
私は今回、国土交通委員会で奄美・小笠原特措法の審議ということでございましたので、あえてお願いをして質問の機会をいただきました。関係の先生方には御礼を申し上げたいと思います。
私は、実は与党の筆頭の酒井先生と同じ愛知県の選出でございますが、全国的には公明党の離島対策本部で活動させていただいておりまして、実は愛知にも離島が三つございます、日間賀島、篠島、佐久島と。これら三島はもとより、全国の離島対策に取り組ませていただいております。
また、特に私、実は両親共に奄美群島の徳之島天城町の出身でございまして、その御縁で昨年も二度に分けて十日間、奄美大島、徳之島、与論島を訪問してまいりました。
この訪問の一環で、プライベートもあれば政務、公務としても行っておりますけれども、公明党の奄美ティダ委員会、ティダというのは太陽ですね、奄美ティダ委員会の一員として、大島つむぎの生産現場や、また地域活性化の拠点、農業施設など、現地の実情を視察させていただくとともに、地元の朝山奄美市長を始め十二の市町村の首長、議長の皆様からも様々な御要望をいただいております。
これらを取りまとめて、昨年の六月には公明党といたしまして、小笠原振興開発を含めての公明党離島振興ビジョン二〇一八、これを取りまとめて、その後、石井大臣にも御要望させていただいたところでございます。
本日は、このビジョンの内容を踏まえて、御対応いただいていること、また今後御対応いただくべきことを確認させていただきたいと思います。
まず、石井大臣にお伺いをいたします。
石井大臣には、昨年六月にも決算委員会でこの奄美振興開発について質問させていただきました。昨年視察で訪れた奄美黒糖焼酎の工場では、歴代の国土交通大臣であります、例えば冬柴大臣とか太田大臣が視察された際の写真が大きく掲げられておりまして、いつかは石井大臣もこの工場に大臣としての写真を、また訪れていきたいなと、そんなことを石井大臣にもお願いしてまいりました。
その意味で、大臣には本年一月、奄美に訪問をいただきまして、私も大変うれしい出来事でございましたので、大臣には、実際に現地を視察されての感想、また現地を視察いただいた上での奄美の振興開発に対する意気込みについてお伺いいたします。
国務大臣(石井啓一君) 私は、本年一月に約三十年ぶりに奄美大島を訪問いたしまして、奄美群島の各市町村長や奄美基金の理事長と意見交換をしてまいりました。
現地では、奄美空港や名瀬港、国道五十八号和光バイパス等の整備状況を確認をいたしますとともに、奄美自然観察の森やマングローブパークを視察をいたしまして、世界自然遺産登録に向けた取組が着実に進んでいると実感をいたしました。
現地視察を通じまして、世界的に貴重な自然や地域の特性を生かした産業等、奄美の持つポテンシャルを肌で感じてきたところであります。また、意見交換を通じまして、地元市町村が自立的な発展を目指して、振興開発に今まで以上に主体的に取り組んでいこうという熱意を感じたところであります。
国土交通省といたしましては、ただいま御審議をいただいております改正法を踏まえまして、関係省庁と連携をして奄美群島振興開発基本方針を速やかに策定をし、次の五か年に向けた取組を滞りなく進める環境を整えたいと考えております。
今後とも、地域と連携をしながら奄美群島の振興に万全を期してまいりたいと考えております。
里見隆治君 大臣には、大変お忙しい中御訪問いただいたことに感謝を申し上げたいと思います。
その上で、欲を言えば切りがありませんけれども、これ、名瀬市、また奄美大島の本島は、まだ鹿児島、あるいは東京、大阪からも非常に近いわけですけれども、その隣、例えば喜界島だとか加計呂麻島、徳之島、ほかの島も更にそこからが非常に空路、海路を通じてまた遠い道のりがあるわけでございます。大臣には、是非次回は奄美大島以外も御訪問をいただければと、そういうことをまた念願をし、お願いをさせていただきたいと思います。
その点、田中政務官におかれては、本年二月に奄美大島だけではなくて加計呂麻島も御訪問いただいているというふうにお伺いをしております。奄美群島全体の振興開発、また地域活性化ということを考えますと、奄美大島の、しかも、中心の名瀬市だけではなくて群島全体を面として捉え、大島の地方部やまた他の有人離島にも目配りをしていくことが大変重要であると考えております。
そこで、田中政務官にお伺いいたしますけれども、こうした奄美大島の地方部、また有人離島に目配りをしていくこと、この重要性について、また、そうした観点からの支援策についてどのようにお考えか、お伺いをしたいと思います。
大臣政務官(田中英之君) お答えいたします。
私も、本年二月に奄美大島と加計呂麻島、この島に訪問をさせていただきまして、奄美群島の市町村長さんを始め地域の方々とも意見交換をさせていただいてまいりました。特に加計呂麻島のある瀬戸内町では、行政の方だけではなくして、農業や観光NPOの仕事をされる方々とも、いろんな立場で地域の活性化に取り組んでいる、特に若い世代の皆さんとも率直な意見交換をさせていただきました。こうした意見交換を通じて、奄美群島の有人八島ごとに、また地域ごとの多様な特性があり、それぞれの特性を生かし魅力ある地域をつくるために活動していこうという、そういった地域の方々の思いを実感して帰ってきたところであります。
国土交通省としては、各市町村における創意工夫のある新たな取組や、また、地域の方々の熱意を支援しつつ、市町村長間の広域連携をも含めて、群島全体としてポテンシャルを最大限に発揮できるようにしっかりとサポートしてまいりたいと思います。
里見隆治君 ただいま石井大臣、また田中政務官からお話をいただいたとおり、奄美の魅力をどのように引き出し、また組み合わせ、発信をしていけるか、このことが振興開発をしていく上で大変重要だと考えます。
私が昨年訪問して感銘を受けたものの一つ、様々多くありますけれども、その一つが徳之島の闘牛でございます。徳之島に伝わる闘牛文化、これ、娯楽というようなレベルを超えて地域の伝統文化として保護をし、そして次世代に継承していくことが大変重要だというふうに考えます。
本年五月には、徳之島の天城町で第二十二回全国闘牛サミットin天城大会という大会が開催されるとのことで御案内もいただいております。全国で闘牛が盛んな地域といえば、岩手県の久慈市とか新潟の旧山古志村、それから島根県の隠岐の島、また愛媛の宇和島、それから沖縄のうるま市、そして徳之島の天城町、徳之島町、伊仙町三町、こうした市町から集結をされるということでございます。こうした奄美における闘牛文化と観光資源としての活用、こうした点も地元、また周りからも期待をされているところでございますので、公的な支援をお願いしていきたいと思います。
これはお願いにとどめておきますけれども、もう一点、支援策について国土交通省にお願いをしたいのが、地元の活力による地方創生のための活動への公的支援でございます。
先ほどは地域おこし協力隊のお話がございました。もちろん、外からお越しをいただいて活性化に御尽力いただく方、また島の中で、若くしてそうした外の力と中の力をうまくコーディネートして地域おこしをしている方、いらっしゃいます。昨年、奄美ティダ委員会で視察をした奄美大島の大和村の国直集落、そこにNPO法人のTAMASUという組織が、まさに地域活性化、地方創生の好事例として御紹介できるのではないかと思います。
昨日たまたま私の事務所に、これ季刊でございまして、日本離島センター、公益財団法人が機関誌で季節ごとに「しま」という雑誌を発刊していただいておりまして、たまたまこの最新号でもこのTAMASUが御紹介をいただいておりました。
TAMASUというのは、奄美大島の方言に由来していて、自然や文化、コミュニティーなどの地域の宝を地域住民が、自分たちだけではなく、島の内外の方と共に守り分かち合うという、そういった思いで名付けられたというふうに伺っております。非常にいいコンセプトだと思います。
実際にどのような事業をされているかというと、これは一例でございますが、トビウオ漁の体験ツアーを行ったり、あるいは島の自然、文化に触れ、体験を通して島の内外の方が住民と交流をする、そうしたプログラムが好評を博しているということでございます。こうした地方創生、観光振興の取組を公的にも協力をしていく必要があると思います。
こうしたソフト面の事業を後押しする仕組みとしましては、まさに奄振法の五年前の改正で交付金制度が創設をされ、非常に柔軟にこうしたソフト面の事業を支援をいただいている。私ども公明党奄美ティダ委員会としても後押しさせていただいて、この五年間で様々な予算面、また対象の事業面でも拡充をいただいてきたわけでございます。
この交付金制度を使って、さらに柔軟な活用を通じてこうした地域の取組を支援を強化していくべきと考えますけれども、国土交通省としてのお考えをお伺いします。
政府参考人(麦島健志君) お答えを申し上げます。
先生御指摘のように、たますにつきましては利益の共有と均等分配を意味する方言でございまして、奄美大島ではたます分けという風習があるというところでございます。
大和村の国直集落ではこうした伝統に基づきまして、NPO法人TAMASUが設立をされまして、集落の方々が主役となって、生活に密着した自然や文化等を来訪者の方々への体験プログラムとして提供してございます。奄美らしい観光振興、集落活性化の先進事例と我々も認識をしているところでございます。
交付金の御指摘がございました。平成三十一年度予算におきましては、奄美群島振興交付金において、交流人口の拡大や人材育成等の取組をより強力に支援をするため、地方自治体への負担軽減の措置を講じました新たな事業制度を創設をしたところでございます。
TAMASUの取組のように民間と連携した奄美らしい体験型観光の取組は、まさにこの新制度の趣旨に合致するものと考えてございます。こうした取組が奄美群島の各地域で広がるように、国土交通省としてもしっかりと支援をしてまいります。
里見隆治君 次に、奄美、沖縄の世界自然遺産登録についてお伺いをいたします。
先ほども質疑応答ございましたけれども、既に本年二月一日にユネスコ世界遺産センターへ推薦書が改めて提出をされております。昨年五月に、IUCN、国際自然保護連合から登録の延期勧告を受けました。私、まさにその当日、奄美におりまして、町の、また島の皆さんと大変ショックを受けたのを記憶しております。その際の指摘を受けた事項、反省点を踏まえて、今回の再推薦に当たってどのような取組を行っていくのかも非常に重要な点だと思います。
国としては、鹿児島県や沖縄県とも連携をして諸課題の克服のための支援を行っていく必要があると考えますけれども、これは環境省にお伺いしたいと思います。いかがでしょうか。
政府参考人(鳥居敏男君) お答え申し上げます。
奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島の世界自然遺産登録に関しましては、一昨年に推薦したものの、国際自然保護連合、IUCNから延期勧告を受けたため、昨年六月に推薦書を一旦取り下げております。
この延期勧告を受けまして、IUCNの勧告において指摘された、沖縄の北部訓練場返還地の推薦地への追加、また、分断された小規模な推薦区域の解消等には全て対応いたしまして、推薦内容を見直す等必要な作業を進めた上で、先月一日に日本政府として推薦書を再提出したところでございます。
今後は、IUCNによる今年夏頃の現地調査等を経て、二〇二〇年夏頃に開かれる世界遺産委員会において世界遺産への登録の可否が審議される予定でございます。
環境省といたしましては、確実な登録に向けて、関係機関や関係自治体等とも十分に連携しつつ、引き続き万全を期してまいります。
里見隆治君 ありがとうございます。
このように世界自然遺産登録に向けて取組をいただく一方で、並行して島における内外からの受入れ環境、受入れ体制を整備していくことが、これ並行して進めていくことが必要だと考えます。
例えば、島にお客さんが入ってきて、レンタカーでできる方はいいとして、タクシー、バスの運転手が不足していて島内の移動がままならないといったお声も聞いております。また、海外の方がいらした場合、キャッシュレス化が遅れていて、外国人観光客が増えた場合どうするのかと、そうした不安の声も伺っております。
一方で、貴重な自然環境の適正利用によるオーバーツーリズムの防止という課題もございます。
私もプライベートで以前息子と旅行に行きまして、親戚の車に乗せてもらって、希少生物であるアマミノクロウサギを観察にまいりました。といっても、簡単なことではございませんで、夜遅く、しかも山奥に行って、そのときはですけれども、一時間で一羽二羽見付けられればいい方だと、そんな状況でございました。私たちと同様にライトを付けて走る車が数台擦れ違ったわけでございます。
これもし、自然遺産登録がなされ、様々な方が島の外から入ってこられた場合、もうライトを付けた車がそんじょそこら、渋滞だなんということになると、もうアマミノクロウサギ、恐らく山に入り込んで出てこないんじゃないかと、そうすると一体何をしに来たんだと、お互いライトを付けた車同士を見合って終わりというようなことにもなりかねない、そんなことも感想として抱いたわけでございます。
世界遺産登録を見据えて、受入れ環境整備についてどのように取り組んでいかれるか、国土交通省にお伺いいたします。
政府参考人(麦島健志君) お答えを申し上げます。
奄美群島における観光振興につきましては、世界自然遺産登録に向けた動きを追い風といたしまして、御指摘の受入れ環境整備への計画的な取組が重要でありますとともに、世界的にも貴重な奄美の自然環境を将来にわたって維持しながら、観光資源として利活用を図ることが必要というふうに認識をしてございます。
御指摘の受入れ環境整備でございますが、国と鹿児島県、地元市町村等の関係機関との連携体制を構築をいたしまして、有識者の方々の意見も聞きながら、戦略的な情報発信等を含めまして、今後、具体的な必要方策を検討いたしますとともに、その実施に当たりましては、国土交通省として、奄美群島振興交付金により支援をしていきたいというふうに考えてございます。
一方で、自然環境の過剰利用を防止するため、自然保護上重要な地域におきまして、認定ガイド同行の義務付け等のルールを設定し、動植物を保護するための取組が進められているところでございますが、このようなエコツーリズムの推進のための取組に対しましても、交付金によりしっかりと支援をしてまいりたいと考えてございます。
里見隆治君 今御答弁いただいたような受入れ環境の整備と併せて、中を整備したと。そうしますと今度は島の外との人流、物流、この中でもそのコスト、その更なる低廉化を進めなければ、いいものを作ったとしても出入りで抑制されてしまうと。
そういった意味で、先ほど来お話があった交付金の充実に関して、先ほど御紹介をいたしました公明党の離島振興ビジョン二〇一八で、例えば黒糖焼酎などの加工品や養殖の餌など、農林水産物の生産に係る原材料の輸送コスト支援、あるいは航路、航空路に対する運賃軽減策の拡充など、人流、物流コストの更なる低廉化を政策提言いたしました。
国交省の対応状況についてお伺いいたします。
政府参考人(麦島健志君) お答えをいたします。
人の往来や物資の輸送に係ります費用の低廉化についてのお尋ねでございます。
前回、法改正で創設をいたしました奄美群島振興交付金によりまして、住民の航路、航空路運賃の割引や農林水産物の輸送コストの軽減に対する支援を行ってきましたが、離島振興ビジョンで御提言をいただいたことも踏まえまして、平成三十一年度予算では、人流、物流コストの更なる低廉化のため、交付金の制度拡充を盛り込んだというところでございます。
具体的には、航路、航空路の割引について、奄美群島の住民に扶養をされておられます学生等を対象に加えますとともに、輸送費支援につきましては、群島内で製造されました加工品の移出と、そして原材料等の移入を対象にするという措置を講じたところでございます。
国土交通省といたしましては、引き続き、地元自治体と連携をしながら、生活の利便性の向上や地域の特性に応じた産業の振興に向けました取組を支援をしてまいりたいと考えてございます。
里見隆治君 石井大臣にも同様の観点でお伺いをいたします。
本州や九州等の本土に移転をした奄美出身者のみならず、本土と奄美の往来を盛んにすることと併せて、近年旅行客が増加をしている沖縄との往来、これも非常に活性化ということでは重要な観点でないかと思います。こうした奄美への入り込み客を増やすための支援策が必要だと考えます。
航空路については、この五年間で、東京や大阪から奄美大島への直行便が増えてまいりました。また、昨年八月からは愛知県の中部セントレアからも、鹿児島経由ではありますけれども、奄美大島へのアクセスが格段に良くなっております。また、昨年七月からは、沖縄ルートで、沖縄から与論、沖永良部、徳之島、奄美大島を結ぶ奄美群島アイランドホッピングルートも開設をされております。
今後も様々なルートが開設される中で、これは地元の関係者等の御要望も踏まえながらということでしょうけれども、航空運賃の低廉化についてしっかり国交省としてもお取組をいただく必要があると考えます。
石井大臣にこの点お伺いをいたします。
国務大臣(石井啓一君) 全国各地にお住まいの奄美出身の方々を含めまして、本州や九州等との間の交流拡大や、現在、奄美と共同で世界自然遺産登録を目指している沖縄との連携強化は、奄美群島の振興を図る上で重要と考えております。
このため、国土交通省では、東京、大阪、福岡、鹿児島と奄美群島とを結ぶ航空路線を対象といたしまして冬期における運賃割引等の取組を支援をし、全国各地と奄美との交流の促進を後押しをしてまいりました。
また、沖縄との間の航空路線に対しましては、今委員から御紹介いただいた奄美群島アイランドホッピングルートや、与論島と沖縄本島間の運賃割引、鹿児島県と沖縄県が連携した広報宣伝等の取組を通年で支援をしているところであります。
今後とも、奄美群島における交流人口の拡大に向けまして、地元自治体と連携しながら、航空運賃の軽減や情報発信等の取組を進めてまいりたいと考えています。
里見隆治君 済みません。ちょっと奄美に思いが込められ過ぎて、残り時間が一問分しかなくなってしまいました。
小笠原諸島について一問だけ、最後お聞きしたいと思います。
小笠原諸島では、昨年の八月から雨が少ない傾向が続いていてダムの貯水率が低下をしていることから、本年一月に小笠原村に渇水対策本部が設置されたというふうに伺っております。平成二十八年後半から平成二十九年前半にかけても深刻な渇水が発生をいたしました。こうした渇水対策についての現状、お伺いしたいと思います。
政府参考人(麦島健志君) お答えをいたします。
先生御指摘のとおり、小笠原諸島におきましては、昨年八月から少雨傾向が続いており、ダムの貯水率が低下をいたしまして、昨日時点で、父島が二九・二%、母島が四〇・九%となっている状況でございます。
このため、小笠原村におきましては、今年一月に渇水対策本部が設置をされまして、現在、給水制限の実施、海水淡水化装置によります造水、住民や観光客への節水の協力の呼びかけということを実施をしているところでございます。これに加えまして、東京都におきましては、海水淡水化装置の追加配備をすべく、必要な予算を来年度予算に計上されているというふうに承知をしているところでございます。
水道水の確保につきましては、住民生活の安定を図る上で極めて重要な課題であると認識をしており、国土交通省においては、小笠原諸島振興開発事業費補助金によりまして、小笠原村が行う第二原水調整池の整備に対して支援を行っているという状況でございます。
里見隆治君 ありがとうございました。
以上で終わります。