拉致問題 国際社会の理解拡大も
三重の集いで山口代表
公明党の山口那津男代表は27日、津市で開かれた党三重県本部(代表=中川康洋前衆院議員)の「躍進の集い」に出席し、北朝鮮問題への対応に関して、「世界共通の目標は、国連安保理決議で決めた朝鮮半島の非核化だ。特に、完全かつ検証可能で、二度と逆戻りしない核と弾道ミサイル廃棄の目標は、揺らぐことはない」と強調した。
この中で山口代表は、26日の南北首脳会談や、開催へ調整が続く米朝首脳会談など北朝鮮情勢への変化に適切に対処していく必要性を指摘。その上で、「北朝鮮を取り巻く主要な国々が日本人の拉致問題と核・ミサイル問題の包括的解決に理解した上で連携を強め、解決していくことが重要だ」と訴えた。
同日に行われた日ロ首脳会談では、「朝鮮半島の完全な非核化のほか、日本の課題である拉致問題や日朝国交正常化をめざす日本の立場にロシアの理解が得られた」と評価。さらに今後、関係国との連携を強めていくため、6月初旬に予定する日米首脳会談やG7サミット(主要7カ国首脳会議)の機会を生かし「次の北朝鮮問題の成果に結び付くよう、ステップを踏んでいってもらいたい」と述べた。
一方、与党が今国会での成立をめざす働き方改革関連法案について山口代表は、新たに創設される高度プロフェッショナル制度で働く人の健康を保つ規定を盛り込んでいることに触れ、「公明党が主張し、働き過ぎに歯止めをかけた法案になった」と強調。
政府の公文書管理の問題を巡っては「許されるものではない。改ざんや廃棄の再発防止策を確立することが、これからの大事な議論だ」と語った。
会合には、公明党の魚住裕一郎参院会長、浜田昌良、新妻秀規、里見隆治の各参院議員と、鈴木英敬三重県知事など多数の来賓が出席した。