決算委員会で厚生労働大臣に質問

2017.04.25 21:43(5年前) ブログ国会質疑 |里見りゅうじ(里見隆治)

4月24日、決算委員会で厚生労働大臣に質問。
今や国民的運動となった8020(ハチマルニイマル)運動(80歳で20本以上の歯を保つ)の発祥は愛知県。
また、12歳でむしゼロの運動は「歯科120(イチニイマル)運動」として名古屋市が展開。昨年、愛知県は全国第4位の成績。

現場で学校歯科医としてご協力頂いている歯科医師の先生方のお陰です。
歯の健康、口の健康が、全身の医療、ひいては医療費の適正化にも繋がります!

こうしたことを紹介しながら、高齢化に対応して、地域医療などと連携しての在宅歯科医療の支援をと訴え、塩崎大臣から一層の推進をとの答弁をいただきました!

 

決算委員会で厚生労働大臣に質問歯の健康、口の健康が、全身の医療、ひいては医療費の適正化にも繋がります決算委員会で厚生労働大臣に質問

議事録

里見隆治君 公明党の里見隆治でございます。
 本日は質問の機会をいただきまして、本当にありがとうございます。
 まず、参議院における障害者の皆様への対応についてお伺いをいたします。
 昨年四月、障害者差別解消法が施行されました。また、本年二月にはユニバーサルデザイン二〇二〇関係閣僚会議で行動計画を策定し、全国において、ユニバーサルデザインの街づくりと心のバリアフリーを政府一丸になって、しかも民間企業を巻き込んで取り組んでいくということが取り決められております。私ども公明党といたしましても、オリンピック・パラリンピックに向けて、東京を始めとして、鉄道の駅のホームドア、エレベーターの増設など、バリアフリー化を強力に推進しております。
 こうした中で、参議院においては、平成二十八年の四月の障害者差別解消法の施行に合わせて障害を理由とする差別の解消の推進に関する対応要領を決定して、障害者の差別解消に取り組まれております。参議院事務局としての障害者の差別解消の推進に関する考え方についてお伺いいたします。

事務総長(郷原悟君) お答えいたします。
 昨年四月に施行されました障害者差別解消法では、行政機関に対し、職員が障害者に対し適切に対応するための対応要領を策定することを規定いたしております。
 参議院事務局についてはこの法律に基づく対応要領策定の義務はございませんが、障害を理由とする差別解消の推進は参議院事務局においても積極的に取り組むことが望ましいことから、同法の施行に合わせ、同法の趣旨を踏まえた対応要領を策定いたしました。昨年四月の策定以来、研修を行うなど、対応要領の内容を職員に周知させるための取組を行っております。
 障害を理由とする差別解消のため、参議院事務局といたしましては、今後も不断の見直し、改善を図ってまいりたいと思っております。

里見隆治君 私もこの対応要領、拝見いたしまして、この中には障害者の方への国会の参観また傍聴の案内の取組が紹介をされておりまして、特に耳の不自由な方には、事前に申し出れば、参議院事務局が費用を負担し、手話通訳者又は要約筆記者を派遣しますという記載がございます。相当な手厚い体制が取られていることが分かります。
 しかしながら、その利用実態、実績については、過去五年間で聴覚障害者の方からの手話通訳者また要約筆記者の要請は、委員会傍聴で僅か三件、傍聴人合計にして十人であり、本会議の傍聴に至っては過去五年間でゼロ回ということでございました。十年前にこの制度ができてからも、本会議での手話通訳依頼は一件ということでございました。
 一方、こうした耳の不自由な方にとって、本会議、委員会審議は参議院のインターネットでも配信をされているわけですけれども、字幕などがない限り全く理解ができないという事態になっております。全国の約四十万の聴覚障害者、さらに高齢化の進行によりまして増え続けている聞こえに不便を感じている多くの皆様からは、この国会中継はないものと同然の扱いを受けることになってしまうのが実態でございます。憲法五十七条においては「両議院の会議は、公開とする。」と定められております。こうした実態、状況の中で、果たしてこの憲法の精神に応えられているのかということについて考えさせられるわけでございます。
 去る三月二十三日に参議院また衆議院の予算委員会で証人喚問の中継が行われました。NHKの国会の委員会中継放送としては初めて完全な生の字幕放送が行われました。今後、NHKの国会中継の字幕放送の予定をお伺いしたところ、予定はないということでございました。そういたしますと、本院のインターネット中継、これを字幕放送を行うという選択肢も考えられます。現に、佐賀県武雄市のように、市議会のインターネット中継において生の、ライブの字幕中継を行っているという市もございます。
 そこで、伺いますけれども、参議院の審議の傍聴やインターネット審議中継における聴覚障害者への配慮について、例えば字幕放送や手話通訳の活用など現状がどうなっているか、また今後どのように対応されるか、お伺いをいたします。

事務総長(郷原悟君) お答え申し上げます。
 現在の参議院インターネット審議中継では、字幕や手話通訳は付与されておりません。しかしながら、字幕や手話通訳者を付与することは、聴覚障害者の方にとってリアルタイムに国会審議の情報を得るための手段の一つとして有用であることは認識しております。
 ただし、字幕を付与する中継映像を一般公開する場合には、誤変換や公式な記録である会議録との関係が問題となり得ると考えています。また、手話通訳を付与する場合には、手話通訳の正確性をどう考えるかという問題もあろうかと存じます。さらに、音声認識システムを利用した字幕表示システムを導入したり、全ての国会審議に手話通訳者を確保し手話通訳を付与するには多額の費用が必要となります。
 いずれにいたしましても、インターネット審議中継における聴覚障害者への配慮につきましては、更なる検討を重ねつつ、各会派の御協議を踏まえて対応してまいりたいと考えております。

里見隆治君 最終的には議運等、院としての判断に懸かると思いますけれども、事務局としてその手法、選択肢の可能性、また費用対便益などをしっかり調査をして、その判断に資するような準備をお願いしたいと思います。
 次に、働き方改革、特に建設業、自動車運送事業における労働条件の改善についてお伺いをいたします。
 先月末には政府において働き方改革実行計画が決定されました。私ども公明党も、働き方改革実現推進本部として積極的に関わらせていただきました。実行計画においては、罰則付き時間外労働の上限規制の導入等による長時間労働の是正など大きな前進がございますが、一部の業務、事業、すなわち自動車の運転の業務や建設事業については、その施行時期をその他の事業の五年後とすることとなっております。これは施行を先延ばししたということではなく、この五年間を掛けて自動車運転、建設の分野で取引条件の改善を通じて労働条件の改善を着実に進めていくと、そのための取組を速やかに始めるという意味と受け止めております。
 加えまして、こうした働き方改革の文脈とは別に、国土交通省では、かねてより平成二十九年度に向けて建設業における社会保険未加入対策に取り組まれてきたと承知をしております。この点、毎年度の会計検査院の検査において、社会保険の保険料徴収額の不足、加入すべき労働者が加入されていないといった点が不当とされておりまして、その改善が求められてまいりました。
 そこで、まず、建設業における社会保険未加入対策について、国土交通省における取組状況についてお伺いいたします。

副大臣(末松信介君) この問題は完全に解決をしないと建設業の人気が高まらないということで、先生御指摘のこの問題、大変重要な問題であると認識をいたしてございます。
 国土交通省では、建設業の持続的な発展に必要な人材の確保と公平な競争環境構築のため、先生御指摘のとおり、平成二十九年度までに許可業者の加入率を一〇〇%とすること等を目標に掲げまして、社会保険の加入促進に取り組んできたところでございます。建設業許可更新の際の保険加入の指導であるとか、公共工事での未加入業者への対策を始め、関係する業界団体等との連携をしながら取組を進めました結果、社会保険の加入率は着実に上昇はしております。平成二十三年、企業別では二十三年八四%でした。平成二十八年、昨年度でありますが、九六%まで上がってきております。労働者別では、平成二十三年五七%でしたが、平成二十八年七六%まで上昇しております。
 また、社会保険の加入を進めるには元請企業から下請企業に対しまして必要な法定福利費が適切に支払われることが重要であることから、法定福利費を内訳明示しました見積書の活用促進に取り組んでおり、その活用が進んできているところでございます。目標年次を迎える本年度からは、国土交通省発注の工事におきまして、二次下請以下の建設会社を含めまして社会保険加入企業に限定する措置を講じております。社会保険加入の実情を踏まえつつ、必要と考えられる対策につきまして、順次実施をしてまいりたいと考えております。
 建設業における社会保険の加入を徹底いたしまして、建設業で働く労働者の皆さんの処遇向上が図られますように引き続きしっかりと取り組んでまいりますので、よろしくお願い申し上げます。

里見隆治君 是非その推進、更に強力にお願いをいたします。
 あわせまして、建設業、自動車運送事業につきましては、働き方改革の実行計画において、労働条件の改善のための環境整備、そのための支援を行うとされておりますけれども、国交省としてどのように取り組んでいかれるか、国交省よりお願いいたします。

副大臣(末松信介君) お答え申し上げます。
 先日取りまとめられました働き方改革実行計画では、建設業、自動車運送業につきまして、時間外労働の上限規制の適用対象とすることになりました。上限規制を実効性あるものとしまして長時間労働を是正していくためには、両業界の生産性の向上や事業環境の改善などを今後速やかに進めていかなければなりません。
 例えば、国土交通省としましては、建設業について、建設現場における適正な工期の設定、そして週休二日の推進等に取り組みます。トラック運送業につきましては、荷主と連携しました荷待ち時間等の削減に取り組みます。また、共通の課題であります下請取引の改善なども積極的に進めてまいらなければなりません。こうした取組を通じまして、両業界における働き方改革をしっかり後押しをしてまいりたいと思います。
 このような取組に際しまして、発注者、荷主、そして利用者の理解と協力と関係制度の見直しが必要であります。このため、実行計画に基づきまして、関係者が参画する協議会を速やかに立ち上げる準備等を進めているところでございます。
 なお、我々は、当たり前のことをよく立ち止まって留意しなければならないと思うんですけれども、例えば雨の日は建設業は仕事がなかなかはかどりません、できない日もあるわけであります。そうしたらどうなるかといいましたら、工期が設定されていれば、これはどうしてもその遅れは残業で対応しなきゃならない、しわ寄せが行くわけであります。極めて当たり前のことをしっかり国交省も受け止めていかなければならないと考えております。
 今後とも、建設業や自動車運送事業が社会経済を支える重要な役割をしっかり果たしていけるように、関係省庁や産業界ともよく連携を図りながら、両業界で働いている方々の労働環境の整備に努めてまいりたいと思います。
 よろしくお願いします。

里見隆治君 よろしくお願いいたします。
 今御答弁をいただきました国土交通省の取組と連携をして、建設業、自動車運送事業について、厚生労働省としても労働条件の改善に取り組むべきと考えます。
 先ほど申し上げましたとおり、環境整備は今から速やかに、着実に進める必要があると考えますけれども、厚生労働大臣の御認識と今後の対応についてお伺いをいたします。

国務大臣(塩崎恭久君) 今回、働き方改革、特に長時間労働に関して、この自動車の運転、そして建設、そして医師、これらは大変難しい問題でございましたが、これまで、自動車の運転業務、それから建設事業につきましては大臣告示の適用除外ということになっておりまして、一般とは異なる取扱いをしてまいりました。今回の働き方改革実行計画では、これらの業種についても長年の慣行を破って罰則付きの規制を適用するということを決めたことは、これ自体大きな前進でございます。
 一方で、自動車の運転業務につきましては、月六十時間を超えて働く方、すなわち月の時間外労働に換算をいたしますと、おおむね八十時間以上の方が雇用者の約四割をも占めると、こういう実態なんですね。そして、この背景には、取引慣行の問題など、個々の事業主の努力だけでは解決ができないということで、そういう問題があるわけでございます。建設事業についても、天候不順とかあるいは自然的な条件で作業日程が圧迫されて、施主から工期を厳格に守ることが求められてしまうと。
 業務の特性や取引慣行の上から課題がたくさんあるわけでありまして、こうした課題を解決して、時間外労働の上限規制を実効性あるものとして長時間労働を是正をしていくというためには、荷主、そして発注者も含めた業界ごとの対策が必要であるということでございまして、今、国土交通省から御説明のあったとおりでありますが、今回の実行計画では、自動車運送事業については、荷主を含めた関係者で構成する協議会、ここで労働時間の短縮策を検討するとともに、関係省庁横断的な検討の場を設けて、長時間労働を是正する環境整備のための制度の見直し、それから支援措置を行う。建設事業についても、発注者を含めた関係者で構成する協議会で、しっかりと必要な環境整備を進める業界等の取組に対して私どもとしても支援措置を実施をしていこうということで、国土交通省と我々が連携をしながらこの問題に解決を見出していかなきゃいけないというふうに思います。

里見隆治君 この建設事業、また自動車の運転、運送業、いずれも日本の基幹産業でございます。それに従事する労働者の皆様の働き方改革、労働時間の短縮について、是非とも強力な推進をお願いいたします。
 国土交通副大臣におかれては、委員長の御了解がいただければ、御退席いただいて結構でございます。

委員長(岡田広君) 末松副大臣は御退席いただいて結構です。

里見隆治君 続きまして、我が国の健康長寿社会実現のため、また健康増進により国民医療費を適正化していくという観点から、全身の健康増進にもつながる歯の健康、口の中の健康についてお伺いをいたします。
 八〇二〇運動、八十歳になっても二十本以上の歯を保つことを目標に、生涯を通じた歯の健康づくりを推進する運動でございます。本日、資料も配付しておりまして、一ページ目で右上の図にございますように、年々この目標達成者が増加をしているところでございます。
 実は、この八〇二〇運動は、平成元年に私の地元愛知県において提唱され、八〇二〇表彰を始めとした事業を行ったルーツでございます。加えて、愛知県名古屋市では、歯科一二〇運動、すなわち十二歳で虫歯ゼロの運動を展開しております。愛知県は、学校歯科医師の積極的な協力を得まして、十二歳児の虫歯の少なさを示すいわゆるDMF指数が昨年の調査で全国第四位でございます。御参考までに、第一位は新潟県、第二位は静岡県と岐阜県、第四位は同列で六県がランクインをしております。
 こうした形で、この表でいいますと左上にございますように、子供の虫歯は減少する一方で、少子高齢化の中で、歯科保健を取り巻く状況、また今後の歯科治療の需要についても変化が考えられます。私も、厚生労働省から様々説明をいただきまして、その際提出があった資料を本日皆様とも共有したく配付をさせていただいております。この取り巻く状況、また今後の需要の変化について厚労省から説明をお願いいたします。

政府参考人(神田裕二君) 歯科保健医療を取り巻く状況についての御質問でございますけれども、先生今御指摘のように、小児の齲蝕の減少でございますとか八〇二〇の達成者の増加、また、それに伴いまして、歯周病の罹患率の増加など、疾病構造の変化が見られるところであります。また、高齢者の受診患者も増加しているなど、大きく変化しているところであります。
 このことから、先生の資料の二ページ目にございますように、従前のように齲蝕の治療といった歯の形態の回復を主体とした歯科治療の需要は減少する一方で、そしゃく機能の改善でございますとか摂食嚥下機能の回復など、口腔機能の回復を主体とした歯科治療の需要が増加するものと予測しているところでございます。

里見隆治君 今御答弁をいただきましたそうした状況を踏まえて、資料で申し上げますと三ページでございますけれども、これまでの医療サービス提供体制、そして今後の展望という点におきましては、従来の歯科医療機関の中で治療を完結させる体制から、今後は、医科医療機関や地域包括支援センターなど、地域の医療や介護関係機関との連携を含む地域完結型医療の中で歯科医療の提供体制を構築する必要性が出てまいります。こうした歯科医療との連携の関係で注目をされますのが、平成三十年度から、特定健診の検査項目にかんで食べるときの状態という項目が追加をされ、歯科口腔保健の取組のきっかけになることが期待をされております。
 この点も含めまして、まず総論的に、歯の健康づくり、また口の健康づくりが健康長寿の延伸、ひいては医療費の適正化につながるものというふうに認識しておりますけれども、厚生労働大臣のこの点についての御認識をお伺いいたします。

国務大臣(塩崎恭久君) 御指摘のように、口腔ケア、歯科医療というのは大変重要であり、また、その重要性が高齢化とともに増しているというふうに言えるんではないかと思っております。
 近年、口腔ケアがいわゆる誤嚥性肺炎、この発症予防になることに加えて、歯の本数が多いほど何でもかんで食べることができるということで回答していただいている方が多いという調査結果もございます。入れ歯の治療によって栄養状態が改善するという報告など、口腔と全身の健康の関係、これについて広く指摘をされておりまして、口腔の健康は全身の健康にもつながる重要なものだというふうに認識をしつつ、今後とも、口腔の健康と全身の健康の関係に着目をしながら、総合的な歯科口腔保健の施策についてより一層推進をしてまいりたいというふうに思っております。

里見隆治君 ありがとうございます。
 こうした点、全国の統計においても更に正確な、より詳細な分析をして、的確な医療体制が整備されるよう対応いただく必要があると考えておりますので、お願いをいたします。
 その上で、先ほど、お配りしております三ページの資料で御覧いただいて触れましたとおり、高齢化に応じて歯科医療の提供体制も変化を求められ、歯科医師と地域包括ケアシステムとの連携などが重要となってくると考えます。例えば、在宅や入院患者に対して、口から食べることの維持、摂食嚥下機能の回復、口腔ケアなど、口腔と全身との関係に着目して、地域において他の医療、介護スタッフとの連携の中で歯科医師、歯科衛生士の果たす役割はもっと様々重要になってくると考えますけれども、改めて、この点、厚生労働大臣の御認識をお伺いしたいと思います。

国務大臣(塩崎恭久君) 高齢者の受診患者の増加などによって、この歯科保健医療の状況というのは随分大きく変わってきております。
 地域の要介護者などに対する取組におきまして、歯科医師の果たす役割というものが極めて重要になってきていると私どもは見ておりまして、特に、いわゆる地域包括ケアシステムの構築を目指して今鋭意努力をしておりますけれども、今後、医科医療機関との連携をした歯科訪問診療の実施であったり、医療、介護の多職種によります研修あるいは会議への歯科医師の参画などを通じて、地域における取組を進めていくことが重要だというふうに思っております。
 また、今月取りまとめが行われました新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会報告書というのがありますが、ここにおいても、医科歯科連携、この更なる推進というものの必要性について強く提言をいただいておりまして、今後、こういった医科歯科連携についても具体化に向けてしっかり検討してまいりたいと思っております。
 いずれにしても、高齢化が進む中で、地域で歯科医療の果たす役割はこれから更に大きくなるというふうに思います。

里見隆治君 よろしくお願いいたします。
 その中でも、今後需要が増大すると見込まれます在宅歯科医療、これを支援していくために、訪問診療や訪問のための医療機械の整備など、現在も地域医療介護総合確保基金の事業で在宅歯科医療を実施するための設備整備による支援のメニューがあることは承知しておりますけれども、さらに、診療報酬の上でもこういった措置を評価するべきと考えますけれども、厚労省、いかに認識をしておられますでしょうか。

政府参考人(鈴木康裕君) 在宅歯科医療に対する診療報酬上の評価について御質問がございました。
 いわゆる団塊の世代が七十五歳以上となる二〇二五に向けまして、在宅歯科医療の推進は大変重要であるというふうに認識をしております。
 御指摘の歯科の訪問診療についてでございますけれども、一回一回の訪問診療料に加えまして、必要となる携帯型の歯科医療機器を持っていっていただいた場合に診療報酬に一部加算の評価をしております。具体的には、歯科訪問診療を行うに当たりまして、予定外の急な歯の痛み、それから入れ歯が合わないなどの症状に対しましてすぐに対応できるように、歯や入れ歯を削るための器具など歯科医療機器を携行していることを評価する在宅患者等急性歯科疾患対応加算というのを設けているところでございます。
 今後とも、在宅歯科医療を推進する観点から、歯科診療報酬の在り方につきましては、平成三十年度の診療報酬改定に向けまして、関係者の御意見をよく伺いながら、中医協において検討してまいりたいというふうに思います。

里見隆治君 来年度の改定に向けて積極的な御検討をお願いいたします。
 高齢者に関しての環境整備が急がれる観点として、認知症への対応がございます。厚生労働省においては、平成二十八年度から、新オレンジプランによって歯科医の認知症対応力向上研修を開始されているというふうに承知をされております。この現在の進捗状況についてお伺いをいたします。

政府参考人(蒲原基道君) お答え申し上げます。
 平成二十七年一月に関係省庁が共同して省庁横断的な総合戦略といたしまして新オレンジプランを策定し、その柱の一つとして、認知症の容体に応じた適宜適切な医療介護サービス等の提供というのを盛り込んでいるわけでございます。
 先生御指摘の歯科医師認知症対応力向上研修はこの一つの柱の一環として位置付けられていると、こういうものでございますけれども、具体的には、歯科医師の方々が高齢者等と接する中で、認知症の疑いがある人に早期に気が付いて、かかりつけ医の方々と連携しながら対応することができるようにするための研修でありますし、あわせて、認知症の方の状態に応じて口腔機能の管理ができるようにするための研修でもあるということでございます。お話ございましたとおり、昨年度から、地域介護総合確保基金の対象事業として、歯科医師会などの関係団体の協力を得て新しく開始をしたというものでございます。
 その進捗状況でございます。まさに開始がされました昨年度でございますけれども、四十三都道府県等で約六千人の定員で実施見込みという状況を聞いておりまして、こうした研修がきちっと活用できるように今後とも支援をしてまいりたいというふうに思っております。

里見隆治君 そうした研修の充実、是非ともよろしくお願いいたします。
 こうした研修の充実と併せて、そもそもこれだけの、もう十年前、二十年前から分かっている高齢化、そういう意味では、大学での在学中からの歯科医師に関する教育、このレベルから取り組んでいくことが重要であると考えます。
 例えば、私の地元愛知県では、愛知学院大学歯学部で、地元歯科医師会の協力を得て寄附講座として在宅療養支援歯科医養成推進事業が開設をされ、高齢者の評価、生活支援について、実習等による学生、研修医の教育支援を積極的に行っているというふうに伺っております。こうした取組は全ての歯科教育において必要と考えます。
 文部科学省におかれては、大学等での歯学教育の内容について、高齢化に対応してどのように行っておられるか、教えてください。

政府参考人(松尾泰樹君) お答えいたします。
 高齢化に対応するために、歯学部教育におきまして在宅歯科医療や認知症等について学ぶこと、これ、先生御指摘のとおり極めて重要であると考えてございます。
 特に、在宅歯科診療についてでございますけれども、これは、歯学教育のモデル・コア・カリキュラム、これは学生が卒業時までに身に付けておくべき必須の実践的診療能力の学修目標を提示したものでございますが、この中におきまして、歯科訪問診療について説明できることということ等が盛り込まれております。これに基づきまして、各歯学部において高齢者等に対する在宅歯科診療についての教育が実施されているというふうに承知しております。
 また、認知症等でございますけれども、これも、歯学教育モデル・コア・カリキュラム、これは平成二十九年、今年の三月に改訂をしてございますが、新たに医師と連携するための必要な医学的知識等の項目を盛り込みました。その中で、例えば認知症等の疾患に係る全身的症候・病態を説明できること等を目標として設定しております。
 さらに、文科省では、大学を対象とした補助事業で課題解決型高度医療人材養成プログラムというのがございますが、この中でも、認知症など全身疾患との関わりも踏まえて歯科医療を提供できる人材育成に係る取組を支援しているところでございます。
 こういった取組を通じまして、質の高い歯科医師の養成に引き続き取り組んでまいりたいと思っております。

里見隆治君 最近改訂をいただいたということでございますが、これも、時代に即して更なる見直しを適時適切にお願いをいたします。
 こうした大学での教育、また大学卒業後の研修というものも重要でございます。高齢化に対応しての歯科医師に対する研修、これは、厚生労働省においてはどのように対応されていますでしょうか。

政府参考人(神田裕二君) 先ほど大臣からもお答え申し上げましたけれども、高齢化の進展に伴いまして、高齢者等に対する在宅歯科医療、また口腔ケアの重要性が増しておりまして、これに対応できる歯科医師の人材育成は非常に重要であるというふうに認識いたしております。
 このため、卒業直後の歯科医師に対しましては、歯科医師臨床研修の到達目標といたしまして、チーム医療を実践する、あるいは歯科訪問診療を体験するといった到達目標を掲げているところでございます。
 また、臨床研修修了後に一定の臨床経験を経た歯科医師に対しましても、先ほど先生御指摘ございました地域医療介護総合確保基金を活用いたしました在宅歯科医療に係る研修事業、また、八〇二〇運動口腔保健推進事業における要介護高齢者のそれぞれの状態に応じた診療上の知識や技術を有する歯科専門職の養成事業などを実施しているところでございます。
 こうした取組を通じまして、引き続き、関係団体と連携を図りながら、高齢化の進展に伴い変化する歯科医療にしっかりと対応できる歯科医師の育成に努めてまいりたいと考えております。

里見隆治君 よろしくお願いいたします。
 次に、大災害時における歯科医療の果たす役割についてお伺いをいたします。
 昨年四月の熊本地震では、鹿児島のJMAT、日本医師会災害医療チームには愛知県からも歯科医師、歯科衛生士が初めて参加をいたしました。避難所において歯科医師や歯科衛生士が行う口腔ケア、これは大変重要でございます。厚生労働大臣のこうした取組に対する御認識をお伺いいたします。

国務大臣(塩崎恭久君) 昨年は災害が大変多い年でございました。災害時におきましては、通常よりも口腔内の清潔の保持が厳しくなるわけですね、困難になってまいりますので、避難所における歯科医師等による口腔ケアというのは、誤嚥性肺炎の予防等々の観点から極めて重要になってくるわけでございます。
 このため、例えば昨年の熊本地震におきましては、厚生労働省より日本歯科医師会に対して歯科医師等の派遣を要請をして、被災地の歯科医師会と連携をしていただいて派遣調整が行われるなど、避難所における口腔ケアが広く実施をしていただきました。私も、現場で実際にケアをされている歯科医師の先生方の活動をつぶさに拝見をさせていただきました。
 今後とも、関係団体と連携をしっかりと常日頃から図っておいて、避難所における被災者の口腔内の環境が適切に管理ができるように努めてまいりたいと思っております。

里見隆治君 大臣今おっしゃったとおり、まさにこの大災害、いつ来るか分かりません。その意味で、常に体制が整備されていると、そういった状況をつくっていただきますようにお願いをいたします。
 さらに、もう六年経過をいたしましたが、東日本大震災におきまして、ここでも歯科医師の皆さん、また関係者の皆さん、身元確認という点でこの歯科情報が大変有効であった、その点で御貢献をいただいたということは記憶に新しいところでございます。歯科医が亡くなった方のレントゲンや歯型、また歯科治療痕などから身元確認をされたことについて大変評価をされております。公的にどのようにサポートをされていかれることになるでしょうか。
 津波による歯科医療機関の被災により情報の収集が困難であったという点と、歯科診療情報の統一化が図られていないというために情報の照合に相当な手間と時間を要したというふうに伺っております。その後、歯科診療情報の標準データの保存、また標準化を目的として、平成二十五年度から歯科診療情報の標準化事業が開始されたと伺っております。この事業の概要と、そして現在の進捗状況について厚労省から御説明をお願いいたします。

政府参考人(神田裕二君) 先生御指摘のとおり、東日本大震災におきましては、津波等の影響によって身元確認作業が非常に長期化いたしましたため、人相や指掌紋によって身元確認を行うことが非常に難しいという中で、物理的、化学的な影響に強い歯科所見による身元確認というものは、DNA検査の約七倍確認が可能であったということから、その有効性が高いことが示されたところでございます。
 先生御指摘のように、歯科医療機関が保有する歯科診療情報の形式が統一されていないことから照合が速やかに行えていなかったという問題がございましたことから、平成二十五年度から、歯科の治療歴や歯の状態などの情報の統一化を行う歯科診療情報の標準化に関する実証事業を開始いたしまして、昨年度末におきまして、日本歯科医師会や民間企業等の協力の下に、レセプトコンピューターに表示をする歯の治療歴でございますとか歯の状態などの情報の形式を統一化するための口腔診査情報コード仕様というものを完成させたところでございます。
 今後、歯科医療機関のレセプトコンピューターを開発する民間企業に対しまして口腔診査情報コード仕様を提供した上で、レセプトコンピューターを改修し身元確認に活用できるかどうかという検証を進めていくこととしているところでございます。

里見隆治君 こうした日本が高齢化をしている中、また災害時における歯科医師の役割、大変重要でございます。政府としても、しっかりとこうした歯科医師の役割、また歯科衛生士の役割、これを支援いただくことをお願いをしまして、私からの質問を終わります。
 ありがとうございました。

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