運賃割引の適用拡大で
里見氏の質問に精神障がい者団体
「現場の思いを国会で代弁してくれてうれしい! 公明党に期待している」――。22日の参院内閣委員会委嘱審査で、公共交通機関の運賃割引制度の精神障がい者への適用を進めるよう訴えた公明党の里見隆治氏に対し、全国精神保健福祉会連合会の松沢勝副理事長らは同日、国会内で感謝と期待の言葉を直接伝えた。
国土交通省によれば、鉄道など、ほぼ全ての公共交通事業者が身体・知的障がい者に対し運賃割引制度を設けているが、精神障がい者への適用は昨年4月時点で「約4割」にとどまる。
「障がいの種別により差別があるのはおかしい」。こうした率直な思いを先月、精神障がい者やその家族らから聞いた里見氏は質問で、精神障がい者への運賃割引の適用が進んでいない現状について「公平性を欠く」と指摘。改善への取り組みを「ぜひ検討すべき」と迫った。
これに対し、加藤勝信1億総活躍担当相は、精神障がい者への運賃割引適用へ、関係省庁と連携し各事業者に理解と協力を求めていくとの考えを示した。
松沢副理事長らと懇談した里見氏は「公平で誰もが安心して暮らせる社会をめざし、今後も政府に働き掛ける」と決意を語った。