選挙区7、比例7の大勝利
連立政権に信任と期待
与党で70議席、改選過半数超す
10日に投開票された第24回参議院議員選挙で、公明党は過去最多の候補を擁立した7選挙区で完勝、比例区でも7議席を獲得した。改選9から5議席増を果たす躍進で、計14人の当選は、公明党の参院選結果として過去最多に並ぶ大勝利だった。
連立を組む自民党は改選50から6増の56議席。自民、公明の与党で計70議席に達し、目標とした改選議席の過半数(61)を上回った。非改選議席を加えた与党の参院の新勢力は、146議席(総定数242)になった。連立政権は国民の信任を得て、より安定感を増した基盤の下、政策を遂行する環境が整った。
公明党の非改選議員を含めた新勢力は25議席となり、参院の1割を超える勢力となった。
今回の参院選から「18歳選挙権」が実施され、有権者が約240万人増えたが、選挙区では埼玉選挙区(定数3)の現職・西田実仁氏が、過去最高の64万2597票で3位当選。24年ぶりに挑んだ二つの選挙区のうち、兵庫選挙区(定数3)で新人・伊藤孝江さんが54万2090票で2位当選、福岡選挙区(定数3)で新人・高瀬弘美さんが46万7752票で3位当選を果たした。両選挙区とも24年前の獲得票を上回った。
また、9年前に議席を失った愛知選挙区(定数4)では、新人の里見隆治氏が53万1488票の3位当選、神奈川選挙区(定数4)に挑戦した新人の三浦信祐氏は62万9582票で2位当選し、それぞれ初陣を飾った。
さらに、東京選挙区(定数6)で現職の竹谷とし子さんは77万535票、大阪選挙区(定数4)で現職の石川博崇氏は67万9378票を得て、それぞれ3位当選で2期目の当選を果たした。
比例区では、政党名と候補者名を合わせた得票総数で757万2960票を獲得。長沢広明、秋野公造、横山信一、熊野正士、谷合正明、浜田昌良、宮崎勝の7氏が当選し、3年前の参院選からは約4900票増やした。
一方、民進党は32議席で改選47を大きく下回った。また、事前の情勢報道で“躍進”が予想された共産党も終盤に失速し、選挙区1、比例区5の計6議席にとどまった。改選3からは増えたが、3年前の8議席に届かなかった。