私が小学校、中学校に通っていた頃、父親の仕事が安定せず、経済苦を経験しました。
教育扶助の対象になったこともあります。
ある時、やっとの思いでタクシー運転手の職に就いて、うれしそうに働いている父をみて、人間にとって仕事ができること、生活の基盤となる雇用がどれほど大事かを心から実感しました。
大学受験で東大を志すも、現役では不合格。
浪人時代は少しでも家計の足しになればと、大阪のあいりん地区で日雇い労働をしながら学ぶ中、将来、生活苦と闘いながら働く労働者の力になりたいという思いが膨らみました。
そんな私が東大卒業後に進んだ職場は、まさに生活者の暮らしと雇用に直結する、現在の厚生労働省にあたる労働省でした。
20代のころ、働く女性が育児休業や介護休業を取得すると、その間、何の収入も得られずに、子どもを産むことをあきらめるなど、経済苦にあえぐという現状をなんとかしたいと私は考えました。
労働省で、失業保険と同様に、育児・介護休業中にも手当がもらえる「育児休業給付」「介護休業給付」の制度を立案し、現在、広く活用して頂けるようにすることができました。
これからも、働く女性や若者の支援に全力を注いでいきます!