経済産業委員会で特許法等の改正案審議

経済産業委員会で特許法等の改正案審議

5月13日、経済産業委員会で特許法等の改正案審議。

特許制度は、発明・イノベーションを促すために必要な社会的インフラとも言える制度です。

今回、特許の取得・維持に必要な特許料の引き上げを含むため、今後の事業運営の透明性、説明責任を梶山大臣に問い、中小企業への支援強化を訴えました。

里見隆治君 公明党の里見隆治でございます。質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 私からも、法案の質問に入る前に、一問だけ新型コロナ感染症対策の関連で質問させていただきます。
 緊急事態宣言、また、まん延防止等重点措置、昨日十二日から延長、また新規追加となっております。延長前から経済社会活動面で様々な影響が出ておりますけれども、特にイベント関連の制限による影響、大変大きくございます。イベント関連の事業者への支援として、経済産業省では、J―LODliveの補助金、これを拡充ということで今進めていただく準備を進めていただいております。また、先週五月六日から、この交付決定をされた補助金を担保としたつなぎ融資、この受付も開始をいただいております。こうした補助金、つなぎ融資によりどのような支援を受けることが可能なのか、具体的にここでお示しをいただきたいと思います。
 また、私も、地元愛知県でございますけれども、様々文化芸術関係の団体からお問合せをいただいております。ホームページを見ても説明が何十ページにもわたっていて、どこがポイントなのかと。あるいは、これ、電子申請で二十四時間対応いただけるというのは非常に有り難いんですが、なかなか不慣れな方も多く、直接電話で相談ができないのかといった御相談もいただいております。これ、書類作成面でも様々な資料を用意すると、非常に苦労されている方が多くございます。そういった面での手続面でも親切な、まさに伴走型といいますか、寄り添った対応をお願いしたいと思います。
 先ほどの内容面、そして手続面での工夫についてしっかりと御説明をいただきたいと思います。よろしくお願いします。

副大臣(江島潔君) 経産省といたしましては、今年一月以降の緊急事態宣言等に伴うイベントの開催中止、制限によりまして音楽コンサートあるいは演劇等のイベントが中止や延期になった場合には、発生してしまう会場費等のキャンセル料に対する支援を行ってきております。
 また、今般、改めてまた緊急事態宣言の発令がありまして、それによりこのイベントを中止した場合には、先ほど申し上げましたキャンセル料に加えまして、公演の主催者における固定費のうち公演開催に関連する費用、例えば人件費とか事務所費等も含めてでございます、これらも新たに補助対象としたところであります。
 また、事業者の資金繰りを支援するために、このJ―LODlive補助金の交付決定を受けた事業者が、交付決定をされたという補助金を電子記録債権化をいたしまして、これを担保として金融機関に譲渡することでつなぎ融資を受けやすくする制度、これを創設をしているところでございます。
 また、御示しされました申請受付の件でありますけれども、感染拡大防止の観点からもオンラインで行っていただくということにしておりますが、なるべく簡便な手続になるように、事業者のニーズを踏まえて柔軟に対応しているところであります。さらに、事務局においてマニュアル類の整備、それから個別相談会も実施をして、適切に対応させていただきたいと思います。
 このネット申請というのは、やはり、特に伝統芸能等に取り組んでいる方、御年配の方で余りネットと無縁の方も大勢いらっしゃるんじゃないかと思います。そういう方がいきなりネットでやれというのは大変それは無理なことでありますので、なるべく丁寧に、委員御指摘のような寄り添った形での相談というのも是非実現をしていきたいというふうに思います。
 イベント関連の事業者が置かれたそれぞれの状況や要望を丁寧に把握をしながら、きめ細かく対応していきたいと考えます。

里見隆治君 まさに今、江島副大臣おっしゃったとおり、私も実は古典芸能の方からの御相談だったわけでありまして、オンラインで詰まった場合の相談、これがまた更に詰まっているというようなこともありまして、そうした直接の電話による相談、窓口での相談等にも注力をいただければと思います。よろしくお願いいたします。
 それでは、法案の審議、質疑に入ってまいります。
 今回の法案の改正内容に料金体系の見直しが含まれております。料金を引き上げてくるとなりますと、その必要については、国民の皆様、利用者の皆様に十分な説明責任を果たしていただく必要がございます。その必要性をまたここでも概括的にお示しいただきたいと思います。また、最近の特別会計、特許特別会計の財政状況などもその背景として皆さんに丁寧に御説明いただく必要があると思います。近年の業務の変化など、その背景含めてお示しいただきたいと思います。

政府参考人(糟谷敏秀君) 特許特別会計は、特許料金等を原資といたしまして、収支相償で運営をしておるものでございます。特許料金等は収支状況に応じて見直しを行っておりまして、直近では、平成二十年、二〇〇八年以降三回にわたって引下げを行い、収支均衡を図ってまいったところであります。
 しかし、近年、中国を始めとする海外の特許文献の急増によりまして審査負担が増加するなど、定常的に必要となる経費が増加をいたしております。また、平成二十五年度、二〇一三年度から実施をしております情報システムの大規模刷新ですとか、平成二十九年度、二〇一七年度から実施をしている庁舎の改修によりまして、これアスベスト除去でありますけれども、投資的な経費も増加をしておるところでございます。これらの影響によりまして、平成二十六年度、二〇一四年度以降、特許特別会計は毎年連続して赤字決算となり、財政状況が逼迫している状況にございます。さらに、直近では新型コロナを踏まえた更なるデジタル化の推進など、追加的な投資の必要性も生じてございます。
 このため、知財制度を安定的に運用する観点から、歳出の徹底的な見直しに加えまして、今般、料金体系の見直しによる歳入増を図る必要があるというふうに判断をしたところでございます。

里見隆治君 今、システム化、あるいはデジタル化という話ございました。もちろん、これ重要な話であり、コロナを機にしっかり進めていただく必要があると思います。これ、一時的な投資は確かに増えるということでありますが、これ中長期的には全体の費用を低減させていくというものでなければなりません。そういう意味で、歳出削減の努力というものと併せてでなければ国民の皆さんの理解を得られないと思います。
 現在法定されている特許料、また登録料について、これを今後は法律で上限を定めて、そして政令で委ねていくということになりますと、これは一旦政府に委ねられるわけでありますが、しっかりと国会も監視し、また国民の皆様にもその分説明責任を果たしていただく必要があると思います。
 そうしたことも含めて、今後のその特許、この事業運営の在り方という大きな立場に立って大臣の御見解を伺いたいと思います。

国務大臣(梶山弘志君) 今回の料金体系の見直しをお願いする前提として、歳出削減の徹底に取り組んでおります。令和三年度予算では、対前年度で八十七億円、五・三%の予算削減を行ったところであります。具体的には、特許審査における先行技術文献調査の外注費など審査関係経費の削減、運用サポート体制の見直し等情報システム予算の削減、独立行政法人工業所有権情報・研修館への交付金の削減、この三点で合わせて五十四億円の削減となっております。
 他方で、制度利用者からは審査の質やスピード、政策支援の維持や充実を求める声もあることを踏まえれば、審査の質や支援事業を犠牲にするようなコストカットは適当ではないと考えておりまして、このため、歳出削減をしてなお不足する財源につきましては受益者たる利用者に一定の御負担をお願いをしたいと考えております。
 特許庁としては、引き続き歳出削減を徹底していくことに加えて、財政運営の透明性、客観性を確保するために情報開示を充実させるとともに、産業構造審議会の下に財政点検小委員会を設置をして外部有識者による客観的な点検を定期的に行ってまいる予定であります。

里見隆治君 今大臣おっしゃっていただいたとおり、これは単に削ればいいというものでもないと思います。しっかりとその料金に見合ったサービスが、質が担保され提供されるということが、知財という社会的なこのインフラを整備するという意味で重要だと思います。そういった意味で、コストカットしつつしっかりと質も確保していくと、両面御配慮いただきながら運営をお進めいただきますようお願いいたします。
 次に、中小企業、またベンチャー支援についてお伺いをいたします。
 先ほど来、料金減免については、これを維持される方向ということで御答弁をいただいておりますので、そのことについてはおいておいて、中小企業はなかなか、まあ大企業であれば知財関係の専門の部署があり対応いただけるということですが、そうした人材を持たない中小企業、また、特にこれから事業を始めようとされているベンチャーにつきまして、国内外、特に海外に進出しようと、これはもう我々、国の方針としてそれを後押ししようということで、経産省、またジェトロ等でも後押しをいただいておりますけれども、これがまた更に今後展開を、海外への展開ということが増加するとなりますと、知財訴訟、非常にこれは国によってもまちまちかと思いますけれども、巻き込まれるおそれもあると。それが海外展開のネックになってはならないというふうに考えております。
 こうした中小企業の相談に対する対応、これについての対応状況を教えていただきたいと思います。

政府参考人(小見山康二君) 先ほども御説明申し上げましたが、どなたでも身近に相談できる場所として、まず知財総合支援窓口を全国四十七都道府県に設置し、知財について弁理士、弁護士などの専門家への相談が無料でできる体制というのを整備しているところでございます。
 その上で、海外展開を図る中小企業に対しては、まず、外国の知財制度の情報提供でございますとか外国への出願支援というのを行っておりますが、委員御指摘の海外での知財紛争への備えというものを支援するために、海外で係争に巻き込まれた場合の弁護士等への相談費用や訴訟費用、海外での訴訟、知財訴訟費用に係る弁護士費用等を賄う保険の掛金の一部について補助を行っているところでございます。
 引き続き、知財の観点からも中小企業に対してしっかりと支援を行ってまいりたいと考えてございます。

里見隆治君 今御答弁いただいた中で、海外知財訴訟に関する費用の保険制度を御用意いただいていると。
 これ、事前にその実施状況等を伺ったんですが、なかなか低調であるということであります。これは保険制度ですから、いざというときのために広く薄く入っていただいた方が保険制度としても成り立ち得ると、より機能するということだと思います。
 今の現状においての実績と、また、それがなぜ低調であるのか、今後どのような促進策を図っていかれるのか、お示しいただきたいと思います。

政府参考人(小見山康二君) 委員御指摘の件でございますが、例えば中国における知財の民事訴訟件数、この十年で約十三倍に増加するということでございまして、御指摘のとおり、海外における知財係争の増加に伴って日本企業が巻き込まれるリスクは高まっているということでございまして、海外知財訴訟費用保険事業という名前で、海外での知財訴訟費用に係る弁護士費用を賄う保険の掛金について、初年度二分の一などの補助を行っているところでございます。お尋ねの実績でございますが、過去五年の累計で百二十二件の支援を行ったところでございます。
 委員御指摘のとおり、本事業は更なる活用の余地があるというふうに考えておりますが、周知度が低いということが課題ではないかというふうに考えておりまして、例えば、全国中小企業団体中央会でございますとか日商の会員なんかに対するセミナーの開催でございますとか、日商の機関誌への広告の掲載でございますとか、本制度のパンフレットの配布などを行っているところでございます。今後とも、本事業の利用を促進するために中小企業に対する周知、積極的に行ってまいりたいと考えてございます。

里見隆治君 周知がまだまだ足りないということであります。我々も、相談がある場合にはお伝えしたいと思います。行政としてもしっかり取り組んでいただきたいというふうに思います。
 今、訴訟リスクの話が出ましたが、これはやはり日本だけではなくて海外、これ特許というのは、世界、地球全体を包むインフラだと思いますので、とはいえ制度はそれぞれの国が持っているという、その違いの中で我々経済活動を進めなければならない。海外によっては非常に、これから質問する懲罰的賠償制度についても関わってきますが、賠償額が、実際に与えた損害以上、その何倍もの賠償が請求できるのかどうか、それは国それぞれの違いがあろうかと思います。
 そういう意味で、国内の今申し上げた懲罰的賠償制度、これ、いただいている資料をそのまま引用します。もう御存じの方はたくさんいらっしゃると思いますけれども、悪性の強い行為をした加害者に対し、実際に生じた損害の賠償に加えて、更に賠償金の支払を命ずることにより、加害者に制裁を加え、かつ将来における同様の行為を抑止しようとする制度ということだと聞いております。
 この懲罰的賠償制度については、二年前の本委員会での特許法改正案の附帯決議においても、海外の動向を注視し、引き続き検討すると。なかなか大きい課題ですので、すぐに結論を出すのは難しいということであろうかと思いますが、その後の検討状況、これは海外の動向も注視しということですので、まず、その海外についてどのような調査をされたのか、その動向について伺いたいと思います。

政府参考人(糟谷敏秀君) 令和元年の改正時の附帯決議を頂戴いたしまして、産業構造審議会で検討する中で海外の動向について最新の状況を調査をいたしております。
 懲罰的賠償制度を導入しているのは、米国、韓国、中国などでございます。このうち韓国は、二〇一九年七月に知的財産法分野に導入をされましたが、適用された例はないと承知をしております。中国は本年六月の施行予定でございます。米国、韓国については実際の損害の三倍まで、中国については五倍までの賠償を認めるという制度でございます。これらの国においては、いずれも懲罰的賠償制度は知的財産法以外の分野にも導入をされております。
 一方で、ヨーロッパでございますが、英国では判例法により懲罰的賠償が適用可能ではあるものの、名誉毀損や公務員の憲法違反などに限られておりまして、特許権侵害への適用例はございません。ドイツやフランスでは懲罰的賠償制度はないものと承知をしております。

里見隆治君 海外についての動向、今お伺いしました。その上で、本委員会としても附帯決議をしておりましたその後の検討状況、また、今後、それを受けてどうされる方向か、お示しいただきたいと思います。

政府参考人(糟谷敏秀君) 産業構造審議会の特許制度小委員会を開催をいたしまして、懲罰的賠償制度について検討を行ったところでございます。その中では、導入に賛成する意見があった一方で、近年の裁判例のように高額の損害賠償が定着するなら必要ないという意見ですとか、生命侵害でも認められないのに特許権侵害について認めるのは困難ではないかという御意見、また、海外の高額な懲罰的賠償の判決を日本で執行しなければいけなくなるのではないかなど否定的な意見が多うございまして、成案が得られなかったところでございます。
 我が国の損害賠償制度は、実際に生じた損害を賠償することが基本原則でございまして、加害者に対して制裁を科したり、将来の同様の行為を抑止することは、刑事上及び行政上の制裁に委ねられております。このため、懲罰的賠償制度については、特許法のみならず、日本の法体系全般も視野に入れた多面的な検討も必要になると考えているところでございます。
 いずれにしましても、懲罰的賠償制度につきましては、今後の裁判の動向など、知財に関する情勢を見ながら引き続き議論を行うこととしたいと考えております。

里見隆治君 非常に難しい課題だと思います。また、今お話しのとおり、これ、特許法だけではなくて、この損害賠償という全体の体系の中で、民法だけで措置できない、行政上、また刑法上措置するべきだという整理の中でですから、特許だけが突出できないというのも理解できます。
 経済界からの一部の意見で、もうなかなか結論が出ないのでちょっとアジェンダとして外すべきじゃないかというような御意見があったということも伺っておりますけれども、これ、結論が出ないからやめるということではなくて、いろいろ海外の動向、これ、世界つながっているわけですから、海外の動向、また日本の国内の損害賠償に対する制度の検討状況と、そうしたものを踏まえながら、課題としてはしっかり持って認識をしつつ、引き続きの御検討が必要ではないかなというふうに思っております。よろしくお願いいたします。
 続きまして、ちょっと通告していたもの、一問飛ばしますけれども、模倣品対策についてお伺いをしたいと思います。
 最近、ネット等の電子商取引の発展などで、海外の事業者が国内の個人に直接模倣品を販売、送付するといった事例が、したがって、なかなか契約自体見えないという、そういう中での取引が増えていると承知しております。
 現行法では、個人使用目的であると税関で没収等ができないと。したがって、今回の法改正で海外の事業者の行為を商標法やあるいは意匠法において新たに権利侵害行為として位置付け、そしてこの模倣品流入に対する規制を強化する、それが今回の目的だというふうに聞いております。
 ちょっと時間がなくなりましたので、これ特許庁にお伺いしようと思ったんですが、これに対しての、これによる、法改正による税関における業務、これも大きな影響出てくるかと思います。この税関でどのような影響を受けるのか、この改正後の取扱いについて財務省にお伺いしたいと思います。

政府参考人(小宮義之君) お答え申し上げます。
 税関におきましては、知的財産侵害のおそれがあると思われる物品を発見した場合、関税法六十九条の十二の規定に基づきまして、当該物品が知的財産侵害物品であるか否かを認定するための手続を開始いたしまして、輸入者及び権利者に対して意見及び証拠の提出等を求めることになります。
 このような中で、今般の商標法等の改正によりまして、海外事業者から送付されてくる模倣品が新たに取締り対象として追加されることに伴いまして、税関での認定手続におきまして、海外から模倣品を送付した者が事業者であるか否か等を確認することを始めといたしまして、追加の業務が発生することが見込まれてございます。
 税関におきましては、過去の通関実績や事前情報なども活用しながら適切な執行体制を確保し、知的財産侵害物品の取締りに万全を期してまいりたいと考えてございます。

里見隆治君 今、税関の実務にどのような影響がということをお伺いしましたが、そもそも、これまで、たしか先月、三月に、令和二年の税関における知的財産侵害物品の差止め状況ということも取りまとめ、報告をされ、ホームページにもアップされておりました。
 現在における税関での模倣品の輸入の差止めなどの取締りの状況について、併せてお示しいただきたいと思います。

政府参考人(小宮義之君) お答え申し上げます。
 令和二年の税関におきます知的財産侵害物品の輸入差止め件数でございますけれども、その大宗を占める商標権侵害物品を中心に、全体としては三万三百五件と、三年ぶりに三万件を超えている状況にございます。
 また、具体的な品目別で見ますと、商標権を侵害する偽ブランド品を中心に、バッグ類、衣類、時計類の差止めが全体の約七割を占めてございます。このほか、意匠権を侵害するイヤホンや、特許権を侵害するスマートフォンのグリップスタンド等の差止めも増加している状況にございます。

里見隆治君 今お話があったとおり、差止め件数、これは前年比で二六・六%増の三万三百五件と、これ三年ぶりに三万を超えたということであります。非常にこの件数も増えている中で、ますます、せっかく法律を作って、そしてこれが運用、実施をされなければ、我々利益を損失すると、国益を損失するということもあります。また、民間での経済活動が保全されないということもあろうかと思います。
 そうした意味で、今日、配付資料で、税関定員の推移、これ全体にわたるものでありますが、お配りをして共有させていただきたいと思いまして配付させていただきました。
 これ、平成二十二年を一〇〇として、輸入許可件数は三五三・七ですから三・五倍に増えている中で、税関定員は一一三・四と。定員自体は、これ国の行政機構の定員管理の中で相当全体が圧縮されている中では、実は税関は頑張って増員いただいているということでありますが、それでも、この輸入許可件数から比べると、相当な一人当たりの、定員一人当たりの負荷の増大になっているんではないかなというふうに思います。
 もちろん、これ許可件数に比例して人数を増やすということは現実的ではありませんので、AI、IT、デジタル化、システム化等との合わせ技で今後対応していかないといけないというふうに思いますけれども、この今回の商標法等の改正を適切に対応できるようにという観点からも、税関において業務の効率化も含めて体制強化、これを進めていただかなければなりません。
 この税関職員増員の体制強化、総論として、この税関職員の定員増強、体制強化について政府の御見解をいただきたいと思います。財務省からお願いしたいと思います。

大臣政務官(船橋利実君) お答えいたします。
 委員御指摘をいただきましたとおり、年々輸入件数は増えてきてございます。特にここ数年はネットを利用した個人の方による輸入件数というものが急増している状況なども踏まえまして、税関におきましては、業務の効率化というものを進めるとともに、可能な限り定員を確保することによりまして業務の適正な執行を図っていくことが重要であるというふうに考えてございます。
 このような中、税関の定員につきましては、人員の適正配置を行いつつ、定員確保を行ってきてございまして、本年度におきましては、七年連続で三桁の純増となる百五十人の純増を確保させていただきました。
 また、業務の効率化につきましては、常日頃から業務改善を徹底をしていくということに加えまして、国内外の関係機関との情報交換、エックス線検査装置や、不正薬物・爆発物探知装置などの機器の活用、情報を基にいたしました密輸リスクに応じためり張りのある検査、AIを活用いたしましたエックス線検査支援機能などの先端技術の導入などにも取り組んできてございます。
 今後とも、定員の確保や税関業務の効率化に取り組みつつ、委員御指摘の知的財産権侵害物品に対する取締り体制の構築も含め、必要な体制整備に努めてまいりたいと存じます。

里見隆治君 よろしくお願いいたします。
 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

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