国土交通委員会で質疑

本日、国土交通委員会で質疑に立ちました。

テーマ
1.新型コロナウイルス感染症の影響によるテナントの賃料への対応について
2.Go Toトラベル事業
3.経済活動再開への準備
4.建設技能労働者の労働力需給、建設キャリアアップシステムの普及

この模様はYouTubeでご視聴いただけます。

議事録

里見隆治君 公明党の里見隆治でございます。質問の機会をいただきましてありがとうございます。
 本日は、まず新型コロナウイルス感染症対策に関連した課題から質問させていただきます。
 まずは、新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになった方々の御冥福を心よりお祈り申し上げます。そして、最前線で今頑張っていただいている医療関係者のみならず、介護、福祉等の生活関連分野、また、この国土交通分野においても、社会インフラである公共交通機関、そして物流、運送関係など、感染拡大の中で私たちの生活の基盤を支えていただいている皆様、大変多くお見えでございます。心から敬意と感謝を申し上げます。
 まず、新型コロナウイルス感染症の影響によるテナント賃料の負担の支援についてお伺いをしたいと思います。
 これまでの感染拡大で収入がないまま家賃の支払が困難を来しているという飲食店等のテナントの皆様から、このままでは営業が継続できないという切実なお声を伺っております。
 そこで、まずお伺いをいたしますけれども、こうした新型コロナウイルスの影響を受けたテナント事業者の賃料負担に関して、国土交通省においてこれまでどのように対応を行ってこられましたか。また、今までの政府の取組を受けて、テナント事業者とビル賃貸事業者との間で猶予また減免について、そうした取組を促していただいているというふうにも聞いておりますが、その取組の現状についてお伺いをいたします。

政府参考人(青木由行君) お答えいたします。
 御指摘のように、新型コロナウイルス感染症に伴う休業要請等によりまして、飲食店を始めとするテナント事業者の中には、事業活動が縮小いたしまして、入居するビルなどの賃料の支払が大きな負担になっている方おられると認識してございます。
 国土交通省といたしましては、ビル賃貸事業者、オーナーの方々に対しまして、三月三十一日に、入居する飲食業等のテナントが新型コロナウイルス感染症の影響によりまして賃料の支払が困難な場合には、賃料の支払猶予などの柔軟な措置を御検討いただくよう、不動産関係団体を通じまして要請を行ったところでございます。
 また、先月、九月と十七日には、賃料減免や猶予に応じていただいたビル賃貸事業者の方々への支援策といたしまして、賃料減額分の、これを税務上の損金算入を認める措置、そして収入減の額に応じまして来年度の固定資産税の全額又は半額免除する措置、国税、地方税、社会保険料の一年猶予、そしてさらには、金融機関に対して既往債務の返済猶予等の要請を金融庁より行っていること、こういった措置を周知をさせていただいたところであります。
 こうした中で、大手デベロッパーあるいはショッピングセンターにおいては、既に先行して賃料の猶予、減免を行いましてテナントを支援する動きが見えておりましたけれども、中小や地方都市のビルオーナーの方々を含めまして、例えばその減免要請などがあった中から資金繰りが特に厳しいテナントについて先行して減免、猶予の対応を行うですとか、あるいはその個々の事情に応じまして、例えば三か月単位あるいは六か月単位で減免、猶予を行う動き、そして仲介業者さんが、テナントから御相談があって、それを受けてオーナーと調整をいただいて減免、猶予につなげた、こういった具体的な対応が広がっているものというふうに思っております。
 国土交通省といたしましては、引き続き、現場の状況をしっかりと把握をしながら、オーナーとテナントとの間で円滑に話合いが行われまして、両者のパートナーシップが維持強化されて、事業継続が確保されるように対応してまいりたいと考えてございます。

里見隆治君 今、国の方でも御支援をいただいていると。それはもちろん更に進めていただく、引き続き進めていただくとして、今の現場のお声からすると、更なる追加的な対策が必要ではないかと。これは各党でも御検討いただき、また与野党でもしっかり議論し、速やかにこれを実行に移していこうと。そうした機運で、今、国会でもこれから審議始まると思いますけれども、政府においてもしっかり御検討いただかなければなりませんが、そのときに、今の国の施策に加えまして、各地の地方公共団体で既に独自の支援策、取組が進められていると聞いております。例えば、東京都新宿区、また神戸市の支援策のようにテナント事業者とビル賃貸事業者との間で賃料の猶予、減免に向けた取組を支援するという手法は、これまで国が今御答弁ありましたような働きかけを行っていただいたことと大変整合もいたしますし、国、地方が連携してこれらを支援するということで期待をしているところでございます。
 こうした各自治体の取組状況についてどのように把握をされているか、お伺いいたします。

政府参考人(青木由行君) お答えいたします。
 御指摘のとおり、賃料に関する支援につきましては、各地域においてその実情に応じた様々な取組が現在広がりつつあるものと承知してございます。
 報道ですとか自治体のウエブサイトなどを通じまして私どもで把握をしたところによりますと、こういった地域の家賃についての支援につきましては、自治体によって様々でございますけれども、大別をいたしますと、テナントに直接支援をするやり方、それから、御指摘ございましたように賃料の減免を行った不動産オーナーに対する支援、この二つのタイプがございます。
 このうち、テナントに対して直接支援をするというやり方につきましては、三十数例の自治体の取組が見られます。また、その中、やや細かいですけれども、例えば中小・小規模事業者を広く対象にするもの、あるいは飲食業など一定の業種に絞って対象にするもの、それから、例えば休業要請に協力した事業者を対象にするもの、こういったものがあるというふうに承知をしてございます。
 また、不動産オーナーに対する支援ということで申し上げますと、中小・小規模事業者などがテナントである場合に、賃料を減免したオーナーに対して減免した賃料の一定割合を助成する自治体、こういった取組が数例見受けられるという現状でございます。

里見隆治君 ありがとうございます。
 これ、全国各地域それぞれの事情、また賃料も、家賃も、相場感、相当大都市部とまた地方で異なってくると思います。そうした意味で、国の一律の支援策と、そしてまた各自治体で独自にされている施策、これが相まってこうしたことへの支援につながるのではないかなというふうに考えております。
 そうした意味で、既に地方の様々な取組に対しては補正予算で地方創生臨時交付金が付いて、それの中からでも後押しができるということでありますが、これは、もしこれが足りなければ、今予備費もしっかり一・五兆積んでいただいていますし、それで足りなければ更なる追加的な対策というものもこれはしっかり考えていただかなければならない、また与党としても今そうしたことも念頭に様々議論しているところでございます。
 こうした中で、既に各党それぞれの所属においても御議論、御検討いただいていますが、私ども公明党としましても、自民党の皆さんと一緒に、先週与党としてテナントの事業継続のための家賃補助スキームについての提案を取りまとめまして、融資、給付のハイブリッド型の支援策ということでお示しをしたところでございます。
 これまで、既に午前中の審議にもありました融資、そして持続化給付金、これらの施策に加えて、今の税制上の措置、様々ございますけれども、あらゆるメニューを、これは単一の何かということではなく、あらゆるメニューを総動員してこの問題に対応していくべきと考えますけれども、これは国交大臣にお伺いいたします。大臣として今後どのようにこの分野にお取組をいただくか、御決意を、またお考えをお伺いいたします。

国務大臣(赤羽一嘉君) 小売ですとか飲食業の皆さんにとっては、テナント料というのは大変負担感の高い、大きい固定経費だと思っております。これは平常時からそうであって、特に今回のような特殊な状況の中ではなおさらだと、死活問題だといった切実な声を多くいただいております。
 ですから、このことは何とか早くしなければいけないということで、青木局長から御答弁させていただきましたが、当初はオーナーに対する、賃料に対する猶予とか様々な減免とか、それに対して国交省としてバックアップできること、政府としてバックアップできることをしているところでございますが、個人的には、そういう民間と民間の債権債務関係ですから、そこの法的な関係は崩さないで行った方が私は複雑にならないのではないかという思いとか、あと、今、里見委員御指摘ありましたように、東京と、例えば相当地方部ですと家賃の水準も随分違いますので、幾らって決めたときに、東京ではなかなかそれじゃどうにもならない、しかし地方に行けばそれで十分、半年分、一年分いけるというようなこともあるので、できればやっぱり地方が、地方の実情に合わせた支援策を取られていますから、そこに対して国が財政的にバックアップするというのが、一番分かりやすくて、多分一番制度的にもシンプルなんではないかというふうに思いますが、ただ、これが全地方自治体がそれを全部やっているような状況じゃないということであって、それをどう加速化させるかということで、先日、自民党と公明党から御提言いただいたような、テナントに対して直接の助成制度というものを加えるということで、全体のこの家賃問題の解決に向けての加速化が図られるというふうに、そう思っております。
 今政府部内でそうしたことをベースに、また野党の皆さんからも、多分経済産業委員会で審議されると思いますが、そうした意見を踏まえながら、できるだけ早期、早急に成案をまとめて、制度として早く実行していかなければいけないというふうに思っておるところでございます。

里見隆治君 まさにこの関係は国会ももう既にそれぞれで議論をしている、また政府でも、これまさに、行政、また立法一体となって早急に対策を決め、そして速やかに現場にもしっかりとその給付、また支援策が及ぶように、私どももしっかり頑張っていきたいと思いますので、大臣におかれてもよろしくお願いいたします。
 では、次に、ゴー・ツー・トラベルについてお伺いをいたします。
 既にもう午前中幾つか質問されておりましたので、若干順序を変えて、その内容について若干補足的な質問を政府参考人の皆さんにお伺いして、その後に大臣に一言またいただければと思います。
 まず、内容的な確認ですけれども、これまさに午前中も審議ありましたように、質疑がありましたように、この交通ですね、飛行機、鉄道、あと、これ先日、高速道路等も含まれるということで衆議院で議論があったということも聞いておりますけれども、こうした移動、そして移動先での宿泊だけではなくて、まさに大臣がおっしゃるようにこれは観光イコールまさに地域経済そのものであるということからすると、行った観光の先で、旅先での消費喚起、様々な物品の販売、またローカルのツアー等にもしっかりその消費喚起につながっていくと、そうしたことで配慮をするべきだと考えますけれども、この事業においてどのようにその点工夫を凝らされているか、お伺いをいたします。

政府参考人(田端浩君) 委員御指摘の地域経済にもしっかりと裨益させるべきという点については、このゴー・ツー・トラベル事業では、旅行需要を回復するとともに、まさに旅行先での地域での消費も喚起をするという観点から、この旅行商品の割引の形だけでなく、一部を旅行先の土産物店、飲食店、観光施設あるいは交通機関等で使用可能な地域共通クーポンの形で付与するということにしております。
 また、この地域共通クーポンについては、より多くの方々に有効に活用いただけますように、制度の詳細や利用方法について分かりやすく広報していくということのほか、説明会の開催などを通じてできるだけ多くの事業者等にこの事業に参加していただくということに努めるということで、使い勝手を向上して着実な地域消費の拡大につなげてまいりたいと考えております。

里見隆治君 よろしくお願いします。
 加えて、これは旅行といっても様々であろうかと思います。最近は団体による旅行というのは非常に昭和の時代から比べると減っておりますが、それでもなお今続いている一つの団体旅行の形態に修学旅行がございます。学校現場もこれだけ時期が相当ずれ込んで、その学習内容をどうするか今様々検討いただいていると思いますけれども、学生、また生徒の皆さんからすると、三年間、六年間の大変な楽しみである修学旅行がもしかしたら様々な都合でなくなるんじゃないか、あるいは、仮に計画ができても経済的な理由で行けなくなるというようなことがあっては非常にかわいそうな思いをしてしまうと。
 そういう意味で、これ現場で聞かれておりますのは、修学旅行といったこういう団体の旅行あるいは公的な旅行でも使えるんですかと、そのような疑問点も伺っているところでございます。この点、国交省ではどのようにこれを取り入れることができるのか、対象とできるのか、その点、確認をしておきたいと思います。

政府参考人(田端浩君) 修学旅行につきましては、旅行先の歴史や文化などを学ぶ貴重な機会ということだけではなく、旅行先での幅広い活動を通じて地域の活性化にも資するものであると認識をしております。
 本事業においては、落ち込んだ観光需要を最大限に喚起し、地域経済を支援する観点から、幅広い旅行を支援の対象とすることとしておりまして、御指摘の修学旅行についても支援の対象とする方向で検討を進めてまいります。

里見隆治君 ありがとうございます。
 これ修学旅行も入るということでありましたので、それを前提に教育現場、また各自治体でも御検討いただけると思いますので、是非バックアップをよろしくお願いしたいと思います。
 そして、これ最後、大臣にこの関連でお伺いしますけれども、これ様々意見がありまして、なぜこのときにこの補正予算を組む必要があったのかと。これは一昨日も大臣から御答弁いただいている点ではありますが、改めてお伺いをいたします。
 私自身は、この間大臣も若干触れておりましたけれども、せっかくこの時期で成立をしましたので、これだけの大規模な規模の予算額であり、かつ全国津々浦々にそれが浸透するようにということであれば、相当な準備、またそのための広報、そして受皿となる各地域の観光協会さん始め地場の関連業者の皆さんとの綿密な打合せが必要だと思いますし、そうしたプロセスを通じて、何とかそこまで頑張って、旅館、また観光関連の皆さんも何とか、今は大変だけれども、そこまで頑張って、そしてV字回復と前は言われておりましたが、今はV字回復かどうかというのがありますが、徐々にこの経済活動、復旧していくに当たって、これは本当に夢と希望になるんじゃないかと、そのような期待をしております。
 そうした意味で、今後の準備、また今後の再開と同時にどういうようにこの事業を行っていくのか。これ、ちょっと通告はしておりませんけれども、もしかしてこの夕方、夜にも一部この宣言が解除されていくとなりますと、これ全国一斉に始められるのか、あるいは部分的に始めてしまっていいのか、スタート時点も非常に難しいかじ取りを要求されるのではないか。そういったことも含めて、今後この事業、どういうようにこの準備から実施に向けて動かしていくのか。大臣の御決意、お考えをお伺いいたします。

国務大臣(赤羽一嘉君) このゴー・ツー・トラベルの事業は、観光業、観光関連産業含めて、支援策の三本柱の、三本目の強力な需要喚起策ということで、昨年の約半年分の、半額の旅行のボリュームから考えて、こういう一兆三千億という大きな補正予算をお願いし、成立をしたわけでございます。
 衆参予算委員会で補正予算は賛成いただきましたけれども、反対された御質問も随分いただいたんですが、それ多分反対理由二つあって、これそのものがまずいという方もいらっしゃるかもしれませんが、この今の時期じゃないという方の反対もあったかと思いますが、その今じゃないというのはちょっと若干こちらからの広報不足、御理解が十分いただいていないのかもしれませんが、実際は今すぐ発動はできないです、準備は相当掛かりますので。
 ただ、今、里見さん言われたように、今日の夜の会議がどう展開するか分かりませんが、例えば九州が全部普通に開くと、で、専門家の皆さんからも旅行はいいというお墨付きが出れば九州内ではこれは旅行の需要が始まると。そのときにまだこのゴー・ツー・トラベルが発動できない、物理的にまだ間に合いませんというわけにはなかなかいかないと思っているんですね。観光事業者、相当厳しいということはこれはもう皆さん衆目の一致で、様々な御意見をいただいていて、強力な応援をしなければいけないというのは随分皆さんからも御指導いただいて、それに対してレディーゴーができるように準備に入らせていただきたいというのが我々の思いでございます。
 ただ、これを、全国をどうするのかとか、それは専門家の会議の先生方の御意見を聞きながら、ある意味ではそのことによって感染が逆に拡大するようなことになってはそれはいけないというふうに思っておりますので、そこは十分、国交省内はもちろんですけど、政府部内の中でしっかりと検討していかなければいけないと。
 ただ、準備ができて販売と予約、これは速やかにやることが観光関連事業者、また地域に裨益するというふうに思っておりますので、なるべく今回の大きな事業の効果がなるべく早く発現して、メリットが当事者の皆さんに還元できるように、そうしたことは十分に配慮してやらなければいけないと、こう思っております。

里見隆治君 大臣、よろしくお願いいたします。
 今も話題に出ましたけれども、本日、緊急事態宣言が一部で解除されるという見込みのようですが、今後、それでもなお引き続き感染拡大の防止策を講じながら社会経済活動の再開、これをどうバランスさせていくか、非常に大きなチャレンジが、次なるチャレンジが待ち構えております。
 今後の社会経済活動の再開に当たって、五月四日の感染症対策本部において取り決められた方針では、事業者又は関係団体は業種や施設ごとにガイドラインを作成するなど、自主的な感染防止のための取組を進めることとするとされておりまして、総理も今週、週内にもそのガイドラインを策定すると方針を示されたと承知しております。
 そういう意味で、観光分野もまさに人と人との接触の多い、まさにツーリズム、人の移動でありますから、非常に配慮いただかなければならない、国民の皆様に安全に旅行いただくために、宿泊業界におけるガイドライン作成、これ大変重要なことと考えております。その策定状況、内容についてお伺いいたします。

政府参考人(田端浩君) 新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針において、感染拡大の予防と社会経済活動の両立を図るために、専門家の意見を参考に、ただいま御指摘ございました業種ごとにガイドラインを作成するということとしており、観光分野では、宿泊業界及び旅行業界においても本日の公表に向けて業界団体によりガイドラインが作成されているところと承知をしております。観光庁としても、これらの業界団体によるガイドラインの作成に当たって、必要な情報提供や、また助言などを行っております。
 ガイドラインの具体的な内容については、チェックイン、客室、大浴場、食事、清掃等の各場面に応じて、例えば、チェックイン時では間隔を空けた待ち位置を表示すること、客室では一定時間ごとに窓を開けて換気をすることのように、実践的な対策が記載されているというふうに承知をしております。
 本ガイドラインに基づきまして、宿泊業者及び旅行業者により感染拡大の予防をしつつ事業活動が行われることを期待をするということとともに、観光庁として、安心、安全に旅行を行っていただく、こういう環境づくりを進めてまいりたいと考えております。

里見隆治君 そうした取組を進めていただくに当たって、是非この予算も使えるのではないかということで、御相談といいますか、確認なんですけれども、補正予算について、訪日外国人旅行者受入環境整備緊急対策事業というものが盛り込まれております。これは来るべき、しかるべきタイミングでインバウンドということを見込んでの話だと思いますけれども、これまだまだ先でありまして、そういう意味で、インバウンドで整備するべき観光の環境整備、これと、もう少したってからの国内で様々な観光需要を喚起していくと。これは結果としては全く作用としては同じものですから、むしろこの予算はしっかり先取りして、今から国内観光の環境整備と感染症対策ということでこれをもう使って、目的は若干違いますけれども、結果的にはその目的の達成に資するという意味で、是非この事業を前倒しで今のような目的で使われてはどうかというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

政府参考人(田端浩君) 御指摘のこの緊急対策事業でありますが、この観光需要の回復に向けて、反転で需要回復をしていくための基盤を整備をするために、観光施設における感染症対策を推進するということとともに、観光地あるいは公共交通機関における訪日外国人旅行者の受入れ環境整備の取組というものを支援をするものでございます。
 具体的には、観光施設におけるサーモグラフィーによる体温のモニタリング等の感染症対策を支援をするということとしております。また、あわせて、交通事業者その他民間事業者が行います多言語表記の強化とか、キャッシュレス決済普及、また観光列車、あるいは魅力のある観光バス、観光地での周遊、観光消費の増加を促す仕組みなど、こういう受入れ環境整備の取組というものを支援をすることとしております。委員御指摘のとおり、そういう環境整備はインバウンドとともに国内の観光にも資するという点ではまさに御指摘のとおりだと思います。
 観光庁といたしましては、こうした取組等により、本格的な観光の再開に向けて、御指摘の感染症対策を始め、観光需要回復に向けての反転攻勢のための基盤整備をしっかり進めてまいりたいと思っております。

里見隆治君 よろしくお願いいたします。
 次に、建設技能労働者の労働力需給、また、これ午前中も話題となっておりましたが、建設キャリアアップシステムの普及に関して御質問をさせていただきます。
 まず、この労働力需給についてでありますが、建設業、中長期のスパンでは構造的に人手不足が続いていると、これ特に昨年は、猫の手も借りたいと、大変だということで、様々な人手不足対策の一環で外国人の受入れ、特定技能の制度の発足ということもあって一旦は海外から受け入れ始めた。しかしながら、また出入国が途絶える中で受入れがストップしていると。しかしながら、建設の分野においては、技能実習からの移行が一部は認められていると。
 そうした実績の中で、これマクロで見ると、マクロというか経済全体で見ると、一定程度の建設需要がある中で、先ほどもお話がありましたが、大手ゼネコンで感染症発生ということで一時建設がストップしたりと、ちょっとこのプラスの面とマイナスの面、様々な要因が混在していて、今この労働力需給という点で建設分野どのようになっているか、もう一度これ整理して御説明いただきたいと思います。

政府参考人(青木由行君) お答えをいたします。
 まず、建設業の施工能力ということで申し上げますと、マクロで見ますと、建設業全体、ピークだったのは平成四年ということなんですが、そこからの事業量の減少と担い手の減少ということを見ますと、マクロで見ると、人手不足で施工できないという状況にはないということをまず申し上げたいと思います。
 それから、足下でいろいろ調査を掛けて労働需給状況を把握いたしますと、例えば災害に遭って復旧の事業などが増えたりする、こういった一部の地域あるいは職種におきまして一時的に人手不足感が強くなる、こういったところもございますが、全国的に見れば工事の施工に支障は生じていないというふうに思っております。
 一方で、中長期的な観点で見ますと、我が国の労働人口が全体減少していくという中で、建設業で現在現場を支えている多数の高齢者の方、これが今後五年から十年、これで大量離職される、退職されるということが確実でございますので、そういった中で若年層が入職、定着していくということをしないと担い手不足が深刻化するということで、喫緊の課題というふうに考えているところであります。
 御指摘の新型コロナの影響で一部のゼネコンで工事の一時中止ということが確かに報ぜられておりまして、多くは五月六日頃まで、発注者と協議の上、工事を一時中止する方針であったというふうに承知をしてございますけれども、私ども把握しているところでは、七日以降は多くの企業におきまして一時中止していた工事につきましても必要な措置を講じた上で順次再開されつつあるものと承知をしてございます。
 国土交通省としては、仮に一時中止した場合でも下請企業あるいは技能者の事業、なりわいの継続に支障がないように、あるいは下請における工期、適切な代金の支払、こういった取引の適正化、これを一層徹底を求めているところであります。
 また、御指摘ございました外国人労働者の受入れへの影響についてでありますけれども、新型コロナウイルス感染症の影響によりまして、確かに本来この時期に入国予定であった外国人の入国が遅れているという事例も把握しておりますけれども、これが原因となりまして工事の施工に大きな影響が生じている事案は私どもは把握をしていないところでございます。
 以上でございます。

里見隆治君 時間が迫っておりますので、最後、大臣に一言だけ御決意、お考えをいただきたいと思います。
 今の建設技能労働者の担い手確保、またそのためにも処遇改善が必須だと、そのための環境整備で昨年キャリアアップシステム本格施行されたわけです。なかなかこれ実績が目標どおりには至っていないと。そういう中で、足下においても、また中長期にも、これは相当しっかり手を打って伸ばしていくべきシステムだというふうに考えますけれども、大臣、この点、お考えをお伺いいたします。

国務大臣(赤羽一嘉君) 本年の実は三月二十三日に私と建設業界の各団体のトップの皆さんと会合を行いまして、まず平成六年度からあらゆる工事の建設キャリアアップシステムの完全実施と高い目標を掲げて、そのための三つの具体策、道筋を決めさせていただきました。これ、官民施策パッケージと呼んでおりますが。
 一つ目は、建設業の退職金の共済、これについてはキャリアアップシステムへ完全に移行するというのが一つ目。二つ目は、社会保険加入の確認、これもキャリアアップシステム活用の原則化。三つ目は、国直轄の工事についても、まずモデルケースから始めますが、各地方整備局で必ず指定をしてそうしたものを進めるということでございます。ですから、これ、平成、ごめんなさい、令和五年度、令和五年度からの完全実施に向けて、少しねじを巻いてしっかりやろうと。
 これ、先ほど申し上げましたように、建設業界からの強い要望で受けたわけですので、これは国だけに任せないで官民共に努力をしていこうということを約束しましたので、毎年どれだけ増やしていけるのか、しっかりとフォローしていきたいと思っております。

里見隆治君 ありがとうございました。終わります。