財政金融委員会で初めて質問

12月5日、本年9月に委員となった財政金融委員会で初めて質問。
麻生財務大臣、木原財務副大臣に、賃金引き上げ、中小企業の円滑な事業承継について、税制、財政面で支援を拡充するように質しました!

 

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議事録

里見隆治君 公明党の里見隆治でございます。財政金融委員会での初めての質問の機会をいただきました。誠にありがとうございます。
 現在、与党内において平成二十九年度補正予算案、また平成三十年度予算案、そして三十年度税制改正大綱の取りまとめに向けて大詰めの作業を行っている最中でございます。与党内の調整につきましては、ここに自民党税調会長の宮沢先生もおいででございますので、それは別の場で進めさせていただくとして、大きな方向性について政府に確認をさせていただきたいと思います。
 まずは賃金の引上げについてでございます。
 前回の本委員会におきまして麻生大臣より、雇用・所得環境の大幅改善、また経済の好循環をより確かなものにとのお話をいただきました。私はその経済好循環の鍵が賃金の引上げにあると考えております。
 去る十一月三十日の予算委員会でもこの点質疑がありまして、我が党の西田実仁議員の質問に対して総理より、過去最高の企業収益を賃金に向かわせるため、所得拡大促進税制を含めた税制面での環境整備、賃上げに努力する中小企業への支援の促進という答弁をいただきました。
 賃金水準については、もとより各個別企業において各々の労使が交渉により決定されるべき、これが基本でございますが、政府としての物価への期待、生産、雇用、消費の好循環を拡大していくという上で、総体としての賃上げは必要でございます。
 総理も、本年十月二十六日の経済財政諮問会議で、賃上げはもはや企業に対する社会的要請だ、来春の労使交渉においては生産性革命をしっかり進める上で三%の賃上げが実現するように期待したいと発言をされております。まさに明年の春の春闘について労使双方動き出したこの時点、この点、麻生財務大臣がどのようにお考えか、伺いたいと思います。
 あわせまして、私は、この賃上げができる環境整備を政府として積極的に進めるべきと考えますが、なかんずく賃金引上げに向けての所得拡大税制の更なる見直しを進めるべきだと考えます。法人税減税の恩恵を受けない、最低賃金引上げで影響を受けるような中小企業の財政的な支援も併せて拡充をするべきであります。例えば、中小企業庁による支援、厚生労働省の最低賃金引上げに向けた中小企業支援策を始めとした施策の拡充などが必要だと考えます。
 実は、麻生大臣には地元愛知県にお越しをいただきまして御講演いただき、私も拝聴しておりました。まさにこの賃金の引上げや、後ほど質問させていただきます事業承継についても大変分かりやすく前向きなお話をいただきました。改めてこの委員会の場で麻生財務大臣のお考えを伺いたいと思います。

国務大臣(麻生太郎君) 今、里見先生から御指摘のありましたように、間違いなく、安倍政権になりまして約五年近くになりますけれども、いわゆる景気拡大というか、少なくともその面に、雇用に関しましても、いわゆる百人の学生が出て、昔は八十社、八十二社ぐらいからの採用の案内が、通称有効求人倍率〇・八二というのはこういうことですけれども、それが今は百五十人超えて、百五十三社、百五十二社とかいう数字に上がってきていますので、間違いなく雇用環境が良くなってきたことは確か。人手不足になってきたとかいろんな話だったり、高知新聞で、高知新聞が発刊して初めて高知県内で求人広告が出たといって驚いていましたからね。それがニュースになるぐらい、大きな話になるぐらい、多分随分変わってきたのは確かなんだと思っておりますけれども。
 賃金のアップという点につきましては、確かにベアなんて言葉が絶えて久しく聞いたこともない。ベアなんていって、何でここで熊が出るのとかって聞いたある若い人がいるそうですけれども、ベースアップは通じない時代になったんだなと思って、それを聞いて、ああ、なるほどな、ベアなんて聞いたことないですものね、この二十年と、私もその若い人の話を聞いてそう思ったんですけれども。
 ただ、企業の業績が良くなったというので、間違いなく経常利益が史上空前ということになってはおりますけれども、史上空前になって、結果、その出たものがどれぐらい例えば賃金に、例えばどれくらい設備投資に回っているかという点が問題なんだと思うんですね。労働分配率見ましても、間違いなくかつて七〇%以上ありましたものが今六〇%を切るほどの段階まで労働分配率は下がってきていますから、そういった点を見ましても、どう考えても賃金の伸びには力強さを欠いておる、三%とはいえ、その程度のものだと思っております。
 そういった意味で見ますと、内部留保というのをただただ積み上げて、この四年間で百一兆ぐらい内部留保が積み上がっていると思いますけれども、そういったものに行くんではなくて、内部留保をためておくというんじゃなくて、やっぱり家計で見ましても、安心して消費ができるように、給料がずっと上がっていく、もう四年続きましたので、そういった意味では、更にずっと上がっていくということがずっと続くのであれば借金してでも何買おうということになるんだと思いますが、そういったことになっていくような環境を整えるということが大事なんだと思っております。
 したがいまして、今お話ありましたように、所得の拡大の促進税制というのをやらせていただいておりますけれども、そういった税制面での環境整備を行うと同時に、やっぱり生産性が上がるということは当然のこと、人手が足りなくなってきますので、生産性を上げない限りはとても対応はできませんから、生産性を上げるための設備投資しますということになれば、それは結果として最低賃金を引き上げるという効果が出しやすくなりますので、そういった意味では中小企業というものを支援ということになっていくんだと思っております。
 いずれにしても、今後、三十年度の税制改正やら予算編成等々においてどのような対応というのをやっていくのか、これは政府・与党としてもしっかり詰めていかねばならぬところだと思っております。

里見隆治君 ありがとうございます。
 是非とも所得、また賃金の引上げという点で財政、税制面での推進をお願いしておきます。
 次に、事業承継でございます。
 私、地元愛知県で様々なお声を伺っております。先般も、創業百三十年という製品を包装するための資材の専門商社の会長さんから、事業承継に当たって相続する株式に係る税がいかに障害となっているか、これまで営々と黒字経営、無借金経営をしてきて、税金も相当納めてきて、なぜ事業を相続する段になって事業の継続を諦めなければならないのかというお訴えをいただきました。
 この点、事業承継については大変重要な課題であるということで、我が党からも本会議、予算委員会で質問をさせていただいて、総理から、円滑な世代交代、事業承継を進めるため、事業承継税制のみならず様々な支援を行い、今後編成する補正予算も活用して切れ目のない総合的な支援策を講じていくという趣旨の御答弁をいただいております。事業承継税制のみならずとおっしゃいますが、私は、是非ともこの事業承継税制に重点を置いて取り組んでいただきたいと思います。
 現在、党内の税制改正大綱の取りまとめに向けて議論しておりますが、例えば、ポイントとなりますのは、雇用維持条件の緩和ですとかあるいは対象株式総数制限の撤廃とか、あるいは、その株式の評価方法について、事業承継時が原則とはいえ、その後の廃業時に相当な評価額が変化がある場合にはその廃業時に評価をし直すべきではないか、様々な議論が行われております。こうした点、事業承継について財務省としてどのようにお考えか、お伺いいたします。

副大臣(木原稔君) 中小企業の経営者の高齢化が進む中で、円滑な事業承継の促進に向けてこれまでも税制あるいは予算などで様々な方策を講じてきたところであります。こういった経営者の高齢化への対策や後継者の確保は引き続き我が国の経済にとって待ったなしの課題でありまして、税制や予算も活用して円滑な世代交代、事業承継の総合的な促進が重要だと考えているところでございます。
 この事業承継税制の見直しにつきましては、現在、与党の税調におきまして具体的な内容について議論が進められているところでありますが、政府といたしましても使い勝手の良い制度となるように検討してまいる所存でございます。

里見隆治君 よろしくお願いいたします。
 次に、三点目に、勤労者財産形成促進制度についてお伺いをしたいと思います。
 麻生大臣の所信におきまして、来年一月から始まるつみたてNISAなど、国民の安定的な資産形成について言及がございました。
 従来、働く方々のための資産形成の仕組みとして勤労者財産形成促進制度、いわゆる財形がございました。ところが、近年の低金利の影響を受けて魅力が弱まっているように見受けられます。それでも、財形貯蓄の合計残高約十六兆円ということですから、一定の役割を果たし、また今後も社会的なニーズに対応していく必要があると考えます。
 そこで、厚生労働省に、現在の環境下において財形制度が勤労者の資産形成にどのような役割を果たしているのか、あるいは、今後、子育てですとかあるいは自然災害への対応といった点でどのようにこれを見直していくべきか、その辺のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

政府参考人(成田裕紀君) 勤労者財産形成促進制度は、勤労者の住宅取得や老後生活資金の準備等のため、事業主の協力を得て継続的に賃金の一部を積み立て、利子等の税制上の優遇をすることなどにより、勤労者の財産形成を支援するものでございます。
 御指摘のとおり、現在の低金利下におきましては利子等税制上の優遇のメリットは以前よりも小さくなっているところではございますけれども、勤労者財産形成促進制度は、賃金控除により積立てを行うことから確実にかつ容易に財産形成をすることができるもので、勤労者の財産形成に貢献しているものというふうに考えております。
 また、平成二十八年六月二日に閣議決定されましたニッポン一億総活躍プランにおきまして子育て世帯への支援の強化が掲げられたことを受け、子育て等をしている制度利用者の住宅取得のための融資金利を優遇する特例措置を実施し、子育て世代への財産形成に貢献するなど、政府方針と連動した支援を機動的に行っているところでございます。
 それから、自然災害により被災された勤労者に対しましては、これまでも東日本大震災などの大規模災害におきまして一定の特例措置を実施してきたところでございますが、大規模災害に限らず、台風、豪雨等により住宅に被害を受けられる勤労者も想定され、実際にも利用者からの要望があることから、これらの方に対しても何らかの支援が必要であると考えております。
 このため、厚生労働省と融資を実施しております独立行政法人勤労者退職金共済機構におきまして、自然災害の規模にかかわらず、住宅に被害を受けられた勤労者に対して支援する措置を早急に検討してまいりたいと考えております。

里見隆治君 是非早急な検討をお願いいたします。
 こうした困っている人のニーズに柔軟に対応していけば、税制面でのメリットが薄れ、また金利の低い現状でも財形制度はまだまだ活用されていくと思いますので、是非積極的な対応をお願いいたします。
 今回は財形について御質問いたしましたが、自然災害時の配慮という点では、これは金融、財政の分野全般に配慮が必要であろうかと思います。この点、麻生大臣を始め財務省、金融庁にも今後御配慮いただくことをお願いをいたしまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。